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Deep Researchが犯す「微妙な間違い」はどう見抜く? AIで追加調査する方法:その悩み、生成AIが解決(2/2 ページ)
詳細なリサーチを行うDeep Researchなどのツールは、調べもののあり方を大きく変えた。ただし、これらのリサーチ系ツールが間違いを犯さないわけではない。ChatGPTのDeep Researchを例に、AIを使って出力結果をチェックし、追加調査を行う方法を解説する。
Deep Researchで追加調査を実施
続いて、提案されたクエリを使って、改めてDeep Researchで追加調査をする。今回は1つのトピックに対して2つのクエリ例が出力されたが、2つをまとめて送っても問題なかった。
【プロンプト】(Deep Research)
- 日本国内の水族館におけるラッコの飼育開始年、ピーク時の個体数、最新(2023年〜2025年)の生存個体数の公式統計や報告書
- 各水族館(鳥羽水族館、サンシャイン水族館、マリンワールド海の中道、神戸市立須磨海浜水族園、アドベンチャーワールド等)ごとのラッコ飼育の開始時期・終了時期および現在の状況について
その後、指定した施設以外についても調べるかといった質問が返ってきたので、広く網羅するよう回答して調査を開始した。以下は出力結果の一部だ。
最初のレポートは時系列のあいまいさが違和感の元になっていたが、追加調査のレポートには施設ごとの個体の誕生や移動、死亡といったできごとが時系列に詳しく整理されている。あとはここで得られた情報を参照しながら、矛盾点として指摘された事項の確認と修正を行えばよい。
一連の作業を進めるうえでもっとも大切なのは、“出力されたレポートを自分の頭で考えながらしっかり読む”プロセスを欠かさないことだ。
そのうえで、確認を進めるために必要となる「間違っている可能性があるのはどこか」「正しい情報を知るために何を調べればいいか」の洗い出しにAIの力を借りるのが、今回紹介した方法だ。
AIに丸投げするのではなく、確認作業の主体は人間が持ちながら、AIをそのサポート役として使うのが賢い使い方といえるだろう。
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