「女子」の看板を下ろしたワークマン 当面のライバルは「しまむら」? アウトドアブーム後の戦略:長浜淳之介のトレンドアンテナ(1/4 ページ)
ワークマンが、成長の原動力としてきた女子向けブランドを改称し、全方位戦略を強化する。アウトドアブームが去った今、同社は具体的にどんな展望を描いているのか。
著者プロフィール
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。
ワークマンが脱・アウトドアブームのブランド戦略を固めてきた。主に女性向けとして展開を進めてきた「#ワークマン女子」を、男性も入りやすいように「Workman Colors(ワークマンカラーズ)」に改称。レディースではトレンド商品に注力し、メンズでは市場規模の大きいベーシック衣料に新規参入した。
近年のカジュアル化による「職人離れ」が指摘される中、ワークマンの新イメージキャラクターに「EXILE」のTAKAHIRO氏を起用。あらためて作業服を見直し、スタイリッシュ性と機能性を併せ持ったハイスペック製品を中心に推していく。
カジュアル化を進め、「アウトドアブーム」の受け皿に
近年の歩みを振り返ると、同社は2018年9月に東京都立川市の「ららぽーと立川立飛」に「ワークマンプラス」1号店をオープン。職人ではなく一般の顧客を対象に、機能性とファッション性を組み合わせた「タウンカジュアル」の店として初というだけでなく、ショッピングモールのような商業施設への出店も初めてだった。
このワークマンプラスは反響がすさまじく、その後は新規出店だけでなく既存のワークマンをワークマンプラスへとリニューアルしたり、ワークマンとのダブルブランドにしたりといった改革を全国で進めた。続いて#ワークマン女子もオープンし、女性が入りやすい店づくりも目指した。
ワークマンの店舗数は2024年12月末時点で1037店。内訳は、ワークマン318店、ワークマンプラス642店、#ワークマン女子67店、ワークマンプロ10店、となっている。
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