インタビュー
「ジャパネットクルーズ」10万人が乗船、好調の背景に思わず「なるほど」と感じる理由(2/5 ページ)
ジャパネットグループの旅行事業「ジャパネットクルーズ」が好調だ。2017年に事業を開始して以来、累計利用者数は10万人を突破し、年間売上高は150億円規模に達した。好調の理由は……。
ジャパネットグループの販売チャネルを最大限に活用
好調な業績を支える要因のひとつが、効果的なメディア活用だ。ジャパネットグループのテレビショッピングという販売チャネルを最大限に活用している。
一般的に、旅行事業は手数料ビジネスで利益率が低いため、旅行会社は広告費に見合う効果を得にくいとされ、テレビでの宣伝に消極的なことが多い。しかし、ジャパネットは既存の通販事業で確保している年間放送枠を活用することで、媒体費用を抑えている。
さらに、販売するツアー商品を絞っていることも強みだという。「定番の『MSCベリシマ』クルーズは、年9回のうち8回が日本一周という同一ツアー(2025年出港分)。同じテレビ番組で同じ商品を繰り返し販売できる」と松川さんは説明する。
全船チャーター方式も、差別化要因の一つだ。すべての乗客がジャパネットの顧客となるため、飲み放題サービスや循環バスの運行などを効率的に提供できるほか、同じ商品を販売することで、大量仕入れによる単価の引き下げが可能になり、その恩恵を顧客に還元できている。
こうしたビジネスモデルが安心感を与え、利用者の約8割をクルーズツアー初心者が占めるなど、支持を集めている。利用者からも「至れり尽くせりで、移動も食事もついてくるので安心できる」という声が寄せられている。
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