「雇用を奪う」「差別を助長」――生成AIへの漠然とした不安が減少傾向 理由は?
GMOインターネットグループで、インターネットリサーチ事業を展開するGMOリサーチ&AI(東京都渋谷区)は、AIトレンドに関する調査を実施した。「雇用を奪う」「差別を助長」といった不安を抱く人が減少傾向にあることが分かった。
GMOインターネットグループで、インターネットリサーチ事業を展開するGMOリサーチ&AI(東京都渋谷区)は、AIトレンドに関する調査を実施した。「雇用を奪う」「差別を助長」といった不安を抱く人が減少傾向にあることが分かった。その理由は――。
生成AIを「使ったことがある」人は42.5%となった。2024年2月調査時(33.5%)から9.0ポイント上昇しており、生成AI利用が着実に広がっていることがうかがえる。一方「利用していない」と回答した人に理由をたずねたところ、「必要性を感じない」(68.0%)が最多となり、「使い方が分からない/難しそう」(36.2%)が続いた。
生成AIへの漠然とした不安が減少、なぜ?
生成AIの業務利用率は36.9%で、2024年8月(36.0%)からほぼ横ばいとなった。積極的な利用層(日常的に利用している/時々利用している)の割合は19.2%で、2024年8月(15.7%)から3.5ポイントの上昇した。
生成AIを業務で利用する際の懸念点としては「データプライバシーとセキュリティ」(30.0%)と「著作権や知的財産権の問題」(24.7%)が上位を占めた。一方「雇用への影響」(9.8%)や「バイアスや差別の助長」(5.8%)といった、人間の影響力が低下していくことに対する漠然とした不安に関しては、回答率が調査するごとに減少。GMOリサーチ&AIは「生成AIの利用が広がり、理解が進むにつれて、不安を解消している人が増えている」と分析する。
調査は2月21〜22日、15歳以上の男女1172人にインターネットで実施した。
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