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物価高で常態化「ステルス値上げ」 各社の悲しすぎる減量を追う(2/5 ページ)

物価高でも値上げに踏み切れず、価格据え置きで内容量を減らす「ステルス値上げ」に踏み切る企業が多い。今回はそうした事例をまとめていく。

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「ポテチ」と「じゃがりこ」の価格戦略に違いがあるワケ

 カルビーは代表商品「ポテトチップス」で7月以降、内容量を改定する。「うすしお味」や「コンソメパンチ」「のりしお」の3商品を60グラムから55グラムに減量し、9月には「しあわせバタ〜」「のりしおパンチ」「関西だししょうゆ」など5商品でも5グラム減らす。いずれも価格改定はない。


7月以降、5グラム減少するカルビーの「ポテトチップス」(出所:同社公式Webサイト)

 容量改定は今に始まったことではなく、長期で実施している。レギュラーサイズは1975年の発売時に90グラムだった。その後70グラムの「パーソナルサイズ」が誕生し、これが標準品に。その後、さらに60グラムへと減り、今度の改定を迎える。

 グラムにして当初から6割近く減っているわけだが、同じくカルビーの「じゃがりこ」はここまで激しく変化していない。初登場時は63グラムで、一時は微増し、60グラム→57グラムへと変更。

 今後は6月2日の納品分から、内容量の変更ではなく値上げを控えている。ポテトチップスと比較して内容量が少なく縮小の余地がないことも考えられるが、競合が少ない点も影響しているだろう。値上げをしても客離れしにくいと推測される。

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