少子化なのになぜ? ヒューリックが駅チカ立地に「こどもでぱーと」を開発し始めた理由(5/5 ページ)
ヒューリックが新規事業として、子ども教育に注力を始めている。この4月に中野、たまプラーザで「こどもでぱーと」なる施設をオープンした。一体どんな施設で、どんな狙いがあるのか。
新たなヒューリックの柱になりそう
不動産事業による好立地物件の確保とともに、それを有効活用できるコンテンツとして教育事業を据え、子育て世帯のニーズに応えていく。これが結果的に事業ポートフォリオの入れ替えや、事業の安定成長にもつながっていくとヒューリックは考えているのです。
ヒューリックは今後の新規事業戦略でも「成長戦略投資」として教育事業の柱となるこどもでぱーと事業を強化していくとみられます。すでに都内の渋谷や本八幡での開発が決定しており、他にも数件が進行中です。教育関連企業のM&Aや事業提携も増やしていこうとしています。
こどもでぱーとは、2029年までに首都圏で20棟程度の展開を計画しているとのことで、同社の柱となる新規事業としての可能性を秘めています。「誰でも登園制度」や「高校無償化」など、政府もさまざまな子育て支援策を打ち出し始めています。日本の将来を考える上でも、同社のような新たな切り口の子ども教育事業やサービスが広がっていくことを期待したいと思います。
著者プロフィール
岩崎 剛幸(いわさき たけゆき)
ムガマエ株式会社 代表取締役社長/経営コンサルタント
1969年、静岡市生まれ。船井総合研究所にて28年間、上席コンサルタントとして従事したのち、同社創業。流通小売・サービス業界のコンサルティングのスペシャリスト。「面白い会社をつくる」をコンセプトに各業界でNo.1の成長率を誇る新業態店や専門店を数多く輩出させている。街歩きと店舗視察による消費トレンド分析と予測に定評があり、最近ではテレビ、ラジオ、新聞、雑誌でのコメンテーターとしての出演も数多い。直近では著書『図解入門業界研究 最新 アパレル業界の動向とカラクリがよ〜くわかる本[第5版]』を刊行した。
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