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下町にも立ち始めた「タワマン」「億ション」 一体どんな層が購入しているのか(2/4 ページ)
マンション価格の高騰がとまらない。かつて湾岸部に立つことが多かったものの、近年は下町にも建設されることが増えている。一体どんな層が購入しているのだろうか。
タワマンが湾岸部から下町に侵食し始めた
都心マンションの平均価格をけん引しているのは、駅チカのタワマンだ。近年では1億円超が当たり前となり、都心では2億円台の物件も珍しくない。最上階では5億円を超える物件もある。特に千代田区・港区・中央区当たりの高額物件が平均価格を引き上げている。
従来タワマンといえば勝どきや月島、豊洲など湾岸エリアが一般的だったが、昨今では下町でも建設が進む。例えば、埼京線・十条駅から徒歩1分の「ザ・タワー十条」。地上39階建て、総戸数578戸のまごうことなきタワマンだ。
もともと木造の低層住宅や小規模店舗などが並ぶ区画として、近隣にあるアーケードの「十条銀座商店街」も十条の下町らしさを表していたが、2024年秋に同マンションが竣工すると雰囲気が一変した。2022年の第1期販売で平均価格は1億2000万円と、下町にしては高いという意見も聞かれた。一方、応募倍率は平均3.38倍・最高33倍と人気を博した。
この他、京成線の立石駅周辺もレトロな飲み屋街として知られていたが、店舗の多くが既に閉店または解体となり、3棟のタワマンが建つ予定だ。竣工は2030年を予定する。
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