2015年7月27日以前の記事
検索
コラム

日本語教師はどう変わる? 資格にかかる費用、働き方、収入事情「ありがとう」と言われる(2/4 ページ)

国家資格化で注目される日本語教師の仕事。資格取得にかかる費用や働き方、収入の実態を分かりやすく解説し、新たなキャリアの可能性を探ります。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-

(3)学び直しと知的好奇心を満たす機会

 日本語教師を目指す過程では、新たに学ぶことの楽しさも味わえます。 言語学や教育心理学、異文化理解、日本語教育文法(国語文法ではない)の仕組みなど、多様な分野の知識を得ることで、自身の視野を広げることができます。

 特に、人に何かを「伝える」経験を通して、自己理解も深まり、人生の豊かさを実感する人も少なくありません。こうした学び直しは、人生100年時代における「知的労働」への再チャレンジとしても注目されています。


定年後を見据えて、日本語教師を目指す人が多い(出典:ゲッティイメージズ)

(4)目指す人の背景はさまざま

 日本語教師を目指す人々の背景は非常に多様です。定年後のキャリアとして挑戦する40〜50代の方々をはじめ、子育てが一段落した主婦の方、副業として検討している方など、性別や世代を問わず幅広い層が新たな一歩を踏み出しています。

 特に、海外赴任や留学経験がある方など、自分が外国人としての支援を受けた経験がある人にとっては、「今度は自分が誰かを支えたい」という思いが、教師を目指す強い動機になっているようです。

 また、近年では、日本語を母語としない「セミネイティブ」の方が日本語教師として活躍するケースも増加しています。元留学生や在住外国人の方が日本語教師養成講座を修了し、資格を取得して教壇に立つ事例も多く、彼らは日本語学習者にとってリアルなロールモデルとなっています。

(5)国内外に広がる活躍の場

 日本語教師の活躍の場は、日本語学校にとどまりません。企業での日本語研修、技能実習など就労者への指導、地域のボランティア活動、さらにはフリーランスとしてオンラインで世界中の学習者に教えるなど、働き方はますます多様化しています。

 また、海外の教育機関に赴任して教える日本人教師もいれば、資格を取得した非ネイティブの日本語教師が母国に帰って活躍するケースもあります。

  このように「日本語教師」という仕事は、日本と世界をつなぐ国際的な役割も担っています。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る