猛暑の新定番に? ドンキが出した“ダクトレスクーラー” 過去ヒットした「どこでもエアコン」の課題をどう乗り越えたのか(2/3 ページ)
ドンキが5月、「どこでも速効スポットクーラー」を発売した。過去に発売してヒットした「どこでも置くだけエアコン」の課題を解消したという。一体どのような商品に仕上がっているのか。
過去の商品にあった「課題」とは
「2023年5月に室外機不要の『どこでも置くだけエアコン』を発売しましたが、窓枠パネルと排熱ダクトの設置が必要で、部屋間の移動が難しいという構造上の問題がありました。そこで『設置が必要なダクト自体をなくせば、より利便性も高まるのでは?』という思いから、利便性を追求し同商品を開発しました」(今井氏)
どこでも置くだけエアコンは冷暖房機能が付いた商品で、室外機は不要。しかし、窓を開けて排気ホースを外に向ける必要がある。ホースの長さは最大で165センチであり、通常のエアコンと同じく設置場所はおのずと窓付近に限られる。対して、今回のどこでも速効スポットクーラーは持ち運びでき、名称通り設置場所には左右されにくい。
あくまで「エアコン」ではない
今井氏によると、今回のどこでも速効スポットクーラーは、あくまでもサブ的な使い方を想定した商品だという。
「本商品はあくまでも手軽に冷風を浴びるための商品であり、部屋全体を冷やす能力は備えておりません。そのため畳数表記はしておらず、冷房能力自体は0.6キロワットです。参考までに、どこでも置くだけエアコンの冷房能力は2.6キロワットでした。部屋の室温を下げたい場合はどこでも置くだけスポットエアコンを、キッチンや洗面所、トイレなどメインクーラーでは届かないスペースで冷風を浴びたい場合は、どこでも速効スポットクーラーという使い分けを想定しています」(今井氏)
冷却能力の目安として、8畳用エアコンであればだいたい2.5キロワット。どこでも速効スポットクーラーの0.6キロワットは、従来型エアコンにおける最小運転時の能力に相当する。
とはいえ、機能は送風だけではない。前述の通り、水の補充が必要となるものの除湿機能が付いている。
「水は内部の熱交換器を直接冷却し、排熱を熱くさせないために使用します。その際に水分が気化して湿度が多少上昇する可能性はありますが、この商品自体に除湿機能を搭載していますので、冷風と併用できます」(今井氏)
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