連載
「天下一品」閉店の背景は? 唯一無二の“こってり”に陰りが見える理由:スピン経済の歩き方(5/7 ページ)
天下一品の大量閉店が話題になっている。フランチャイジー側の店舗戦略が関係しているとの話もあるが、本当だろうか。天下一品のヘビーユーザーでもある筆者の見解は……。
「油そばブーム」に便乗したメニューも登場
そんな近年の「油そばブーム」に、エムピーキッチンHDもしっかり乗っている。2023年夏、三田製麺所は大盛り丼チェーンの「伝説のすた丼屋」とコラボして、「伝説のすたみな油そば」を発売した。
2024年2月には三田製麺所で「復刻油そば」を期間限定で発売。2018年に販売したものをリバイバルしたのだ。
さらに2025年に入ってから50店舗突破を記念し、さまざまなキャンペーンを展開しているが、4月28日からは「極上明太子まぜそば」を投入している。
ご存じのように外食企業の限定メニューというのは、新規事業や新商品のテストマーケティング的な意味合いが強い。つまり、エムピーキッチンHDとしては堅調な「つけ麺」人気にあぐらをかくことなく、「油そば」への本格参入も検討しているということだ。
このように常に「先」を見て動いている企業が、いつまでも他社のラーメンチェーンのフランチャイズに甘んじているとは思えない。今回の天下一品大量閉店は遅かれ早かれ起きるものだったのだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
カセットコンロで“くるくる”焙煎? イワタニの新商品にコーヒー好きがざわつく理由
カセットコンロで“くるくる”とコーヒー豆を焙煎できる――。イワタニの新商品が、手軽に本格焙煎を楽しめるとコーヒー通の間で話題になっている。そのユニークな仕組みとは?
「イオンモール」10年後はどうなる? 空き店舗が増える中で、気になる「3つ」の新モール
かつて「街のにぎわいの中心地」ともいわれたイオンモールでも、近年は「安泰」ではない状況になっている。少子化が進む日本で大型ショッピングセンターが生き残る鍵は――。
「47都道府県ピンバッジ」が人気 なぜ「群馬県」が断トツに売れたのか
地図を扱うゼンリンが都道府県のカタチをしたピンバッジを販売したところ、想定以上に売れている。47種類を販売して、どの都道府県が最も売れたのか。トップは……。


