コラム
カセットコンロで“くるくる”焙煎? イワタニの新商品にコーヒー好きがざわつく理由:火曜日に「へえ」な話(1/4 ページ)
カセットコンロで“くるくる”とコーヒー豆を焙煎できる――。イワタニの新商品が、手軽に本格焙煎を楽しめるとコーヒー通の間で話題になっている。そのユニークな仕組みとは?
くるくるくるくるくる――。
コンロに取り付けられたハンドルを回す。円を描くように回すたびに、ステンレスの筒の中の小さな粒が跳ね、ぶつかり、わずかな音を立てる。
「ん? 何のこと?」と思った人も多いかもしれないが、コーヒー焙煎機のことである。カセットコンロなどを扱う岩谷産業(以下、イワタニ)が開発したところ、コーヒー好きを中心に注目を集めているのだ。
商品名は「コーヒーロースター “MY ROAST”」(希望小売価格5万5000円)。応援購入サイト「Makuake」で販売したところ、850人以上が購入し、売り上げは4100万円を超えた(5月12日現在)。
購入者からは「これまで手網で焙煎していたが、思うような風味を出せず挫折していた。1日も早く試してみたい」「カセットコンロで焙煎でき、テストスプーンでチェックできるのがうれしい」といったコメントが寄せられているが、そもそもイワタニはなぜ”畑違い”ともいえる商品を開発したのだろうか。
開発のきっかけは、設計などを手掛けた阿部周作さんの思い出が関わっている。大学時代、親から頼まれて近所の焙煎所へコーヒー豆を買いに行ったときのことだ。「待ち時間にコーヒーを1杯いただけるのですが、その焙煎したてのコーヒーがとにかくおいしかった」(阿部さん)
その記憶が心に残っていて、なんとかこれをカセットコンロで再現できないかと考え、開発がスタートした。3年前のことである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
炎の“ゆらぎ”をデザインした! イワタニのカセットガス式「暖炉」が面白い
カセットこんろなどを手掛ける岩谷産業が、ちょっとユニークな製品を開発した。「暖炉」である。カセットガスを使った暖炉は、どのような特徴があるのかというと……。
ドリップもサイフォンも、これ1台で実現 タイガー「毎日飲みたくなるコーヒー」開発の舞台裏
コーヒーの淹れ方には「透過式」と「浸漬式」があるが、1台で両方を可能にしたコーヒーメーカーが登場した。タイガー魔法瓶の「HYBRID BREW」だ。担当者に開発の舞台裏を聞いた。
バルミューダの「高級ホットプレート」なぜ人気? 発売1年で4万5000台突破のワケ
バルミューダのホットプレート「BALMUDA The Plate Pro」が好調だ。4万円を超えるのに、なぜ人気なのか。担当者を取材したところ……。
8万円を超える「カセットコンロ」が完売 イワタニはなぜ“極”めたのか
岩谷産業が高級カセットコンロを発売した。商品名は「イワタニカセットフー “極”」で、価格は8万2500円。ちょっと信じられない価格だが、どのような特徴があるのかというと……。
「年収700万円」の人が住んでいるところ データを分析して分かってきた
「年収700万円」ファミリーは、どんなところに住んでいるのでしょうか。データを分析してみました。

