企業の採用動画「ある方がよい」? 実際どれほど見ているのか
昨今、会社紹介や社員インタビューなどの採用関連動画を活用する企業が増えている。そのような中、どれくらいの求職者が採用関連動画を見ているのか。
昨今、会社紹介や社員インタビューなどの採用関連動画を活用する企業が増えている。そのような中、どれくらいの求職者が採用関連動画を見ているのか。ブランドムービー制作を手掛けるアルチ(東京都世田谷区)が調査を実施した。
転職時、採用動画を見る?
直近3年以内に就職・転職を経験したことがある人のうち、会社紹介や社員インタビューなどの採用関連動画を「何らかの形で見たことがある」と回答した人は73.3%に上った。動画による情報接触が一般化していることが伺える。
企業を選ぶ際に採用動画はあった方が良いと思う割合は75.4%に達した。内訳は「思う」が52.2%、「とても思う」が23.2%。また、現在の勤務先の採用動画を見たことがある割合は70.7%に上った。多くの求職者が企業選びの際に、動画を活用している実態が明らかになった。
どのメディアで見た採用動画が特に参考になったのか。最も多い回答は「YouTube」となり48.2%。以降は「採用サイト」(46.3%)、「会社説明会・イベント」(34.1%)と続いた。SNS系では「Instagram」(32.4%)、「TikTok」(21.9%)も一定の支持を得る結果となった。
志望度が高まった採用動画の特徴は、「働く社員のリアルな声があった」が最も多く、38.0%。その他、「職場の雰囲気や空気感がリアルだった」(37.4%)、「社員の表情や人柄が自然に伝わってきた」(34.9%)など、人や空気感に関する項目が上位を占めた。
一方で、「映像のセンスの良さ」「音楽・ナレーションの印象」といった演出面はそれぞれ2割以下に留まる結果に。テクニックよりも「リアルさ」「共感できる人柄」の方が、志望意欲に直結していると考えられる。
あまり興味がない企業でも見てみようと思える「動画の長さ」はどのくらいなのか。「30秒以内」とした34.9%と、「1分前後」とした36.0%を合わせて、70.9%が「30秒〜1分程度」であれば見ることが分かった。
同社は「ファーストコンタクトとなる採用動画は、短尺でも『見ようと思える工夫』が必要であり、SNSや広告での出会いを前提にした尺と設計が求められる」とコメントしている。
調査は5月7〜9日にインターネットで実施。全国の20〜34歳の男女2405人から回答を得た。
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