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一部保存決定の「大屋根リング」 万博の象徴はレガシーになれるのか(2/3 ページ)

大阪・関西万博の大屋根リングについて、日本国際博覧会協会は23日、関係機関との間で、一部保存の方針を確認した。

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産経新聞

全部保存「数百億円」とも

 保存にかかるコストも甚大だ。万博協会は仮に南側の600メートルを10年間保存する場合、防水・防腐処理などの改修と維持管理に要する費用を17億円と試算。恒久的な施設として残す場合は100億円超とした。現在軸になっているのは北東約200メートルと南西約350メートルの案だが、いずれにしても相当の費用がかかる。

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 5月に開かれたリングの活用に関する検討会で北東約200メートル分については、会場跡地の開発事業者に有償で譲渡することが決まった。開発事業者として手を挙げるには保存部分を購入しなくてはならず、維持管理などの費用も負担せねばならない見通しだ。

 リングを巡っては昨年、民間から跡地開発の計画案を募集した際、全部を残す案も提案されていた。しかし「数百億円」ともいわれる維持費がかかることなどを理由に全部保存案は開幕前に却下。今回の検討会でも一部保存を目指す方向にかじを切った格好だ。

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