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一部保存決定の「大屋根リング」 万博の象徴はレガシーになれるのか(3/3 ページ)

大阪・関西万博の大屋根リングについて、日本国際博覧会協会は23日、関係機関との間で、一部保存の方針を確認した。

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産経新聞
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一部で「レガシーといえるか」

 ただ、一部保存については「リングはつながっているからこそ意味がある。部分的に保存して、レガシーといえるのか」(万博研究者)などと懐疑的な声も聞かれる。

 現在の会場跡地の開発計画は、2つの民間企業グループによる提案をベースにしているが、それらの案では、確かにリングの一部をモニュメントとして活用したり、ベンチなどの部材として利用したりすることが提案されていた。

 提案した企業関係者は「SDGs(持続可能な開発目標)の観点からもリングを完全に廃棄することは好ましくないと考えた」と説明する。ただ部材として利用する場合でも、現在の柱や梁(はり)の形状からさらに加工する必要があり、コストがかかることが予想される。

 万博協会の十倉雅和会長は23日の記者会見でリングの保存について「未来に向けて、多くの方の記憶に残り、語り継がれれば」と期待を寄せた。ただその行方は見通せない。(黒川信雄)

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