ロードサイドに増殖中の「コンテナホテル」 インバウンド度外視でも好調なワケ(3/4 ページ)
ホテル料金の高騰が話題になる昨今、ロードサイドで格安に泊まれる「コンテナホテル」が注目を集めている。
競合も続々と店舗網を展開
ヒーローライフカンパニーも同様に、コンテナやトレーラーハウスを用いた「Trail inn」を展開する。自社工場でトレーラーを製造し、部屋内にはバス・トイレ・電子レンジなどを備える。コロナ禍真っ只中の2020年春にトレーラーホテル事業を始め、7月1日時点で北関東を中心に18店舗を展開する。
幹線道路沿いのインターチェンジ付近を最適な候補地とし、工業団地周辺での需要を見込んでいる。主要顧客層は工場や建設現場の出入り業者で、平日需要を見込んでいる。こちらも7月の土日で調べると、大人2人で藤岡高崎店が1万800円。大手ホテルチェーンより安く、1人利用の場合は6000〜7000円台である。
異業種からの参入事例もある。JR北海道グループの北海道ジェイ・アール都市開発は、2019年12月にトレーラーハウス型無人宿泊施設「JR Mobile Inn(JRモバイルイン)」をオープン。民泊や不動産事業を展開するMASSIVE SAPPOROに運営を委託している。
1号店の立地は札幌中心地から近く、高架下の空いたスペースを活用した。札幌に近いこともあって同ホテルの位置する琴似駅周辺はタワーマンションのある住宅街であり、立地の特徴でいえばR9やTrail innと異なる。
琴似店は1部屋に最大で6つのベッドがあり、1泊2万〜3万円を想定している。観光客が主なターゲットだ。2号店は千歳駅から徒歩15分の場所にあり、この5月にオープンした3号店は富良野駅から徒歩15分の幹線道路沿いにある。比較的駅に近い点が特徴だが、本格的な展開には至っていない。通常のホテルがある以上、駅前で観光客を狙うのは難しいのかもしれない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.





