面接で優秀な人材を見極めるために、どのような工夫をすべきなのだろうか。営業スタッフ育成や、役員・社員の生産性向上を支援するグロウアップの西前好朗社長に話を聞いた。
面接で優秀な人材を見極めるためには?
――採用の面接で「優秀な人材」を見極めるには、どんな点を重視すべきでしょうか。
よくあるのが「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」や「志望理由」「強み・弱み」といった定型質問ですが、これだけでは本質は見えません。重要なのは、本人の「思考の背景」や「価値観」を掘り下げることです。例えば「なぜリーダーを務めたのか」「どんな考えでその行動に至ったのか」といった質問を通じて、その人の意思決定のプロセスを見るようにしています。
行動自体よりも、なぜその行動を選んだのかという「理由」に注目する。これは、将来的にマネジメント層を担ってほしい人材かどうかを見極めるうえで欠かせません。
実際の質問例は?
――面接で有効な質問例があれば教えてください。
例えば「旅行のプランはどう決めましたか?」という質問はおすすめです。誰が工程を組んだのか、自分の意見をどの程度通したのか、周囲とどう調整したのか、これらのやり取りから、グループでの段取り力や調整力、自主性が見えてきます。特に一人旅のエピソードは、自己判断力や実行力の指標になります。
また、意図的にイレギュラーな質問を混ぜることも有効です。例えば「最近気になったニュースは?」といった質問は、知識の深さだけでなく、答えに詰まった際の態度からも人となりが見えます。プライドが高く虚勢を張る人は、分からないことを素直に言えない傾向がありますからね。
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