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ニセコの“負の遺産”に新たな担い手 止まったリゾートがようやく動き出す(2/2 ページ)
香港系の開発会社が破産し、工事がストップした北海道ニセコ町の高級リゾートを巡り、事業の継承先が東京のファンド会社に決まったことが15日、関係者への取材で分かった。
債権者集会、詳しい説明なく
一方、破産管財人らは事業の継承先を探していたが、関係者によると、今月8日に東京の不動産投資会社が出資する特定目的会社「ニセコリゾートホテル」が8月にも土地と建物を取得し、早期に工事を再開させる意向を北海道庁に伝えた。再開時期は早ければ9月ごろの見通しで、開業は27年11月ごろを目指している。
今月14日には、東京地裁で初の債権者集会が開かれ、債権者十数人が出席。破産管財人の代理人弁護士によると、ラ・プルーム社側も代表者が出席したが、代表者から詳しい経緯の説明などはなかったという。
世界屈指のスノーリゾートで知られるニセコを揺るがした外資を巡るトラブル。ニセコ町では建設中断による景観悪化への懸念が広がったが、工事が再開される見通しとなり、安堵(あんど)の声も聞かれた。町の担当者は「最も懸念していたのは事業の継承先が見つからず、建物が廃虚と化すことだった。ひとまず安心だが、今後も推移を見守っていきたい」としている。(白岩賢太)
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