JR東日本、駅アナウンスをスマホで“見える化” 聴覚障害者・訪日客に多言語対応
JR東日本とヤマハは、駅構内アナウンスをスマートフォンで文字表示できる「みえるアナウンス」を一部駅で試行導入する。
JR東日本とヤマハは8月1日から、駅構内のアナウンスを文字化してスマートフォンに表示するサービス「みえるアナウンス」を一部駅で試行導入する。聴覚障害のある利用客や訪日外国人の利便性向上を図る。
みえるアナウンスは、ヤマハが提供する、駅係員が操作して多言語のアナウンスを放送できるタブレット・スマートフォン向けアプリ「おもてなしガイド for Biz」を活用したサービスだ。
駅利用者がスマートフォンで駅構内に設置されたパネル「トリガーボード」をタッチするか、専用の二次元コードを読み取ると、アナウンス内容が文字で表示される。専用アプリをインストールする必要はない。スマートフォンの言語設定に応じて最大13言語で表示でき、今回の試行では日本語、英語、中国語、韓国語の4言語に対応する。
JR東日本によると、聴覚障害のある利用客や訪日外国人などから「駅放送をより分かりやすくしてほしい」といった要望が寄せられていたという。
導入駅は、浜松町、渋谷、赤羽、上野、秋葉原、鎌倉、平塚、国立、千葉、新木場、長野(新幹線改札内のみ)、東京(準備が整い次第開始)の計12駅。11月に開催予定の「東京2025デフリンピック」会場の最寄り駅や、訪日外国人の利用が多い駅などを選んだ。試行期間は、2026年3月末までを予定する。
同社は、「駅係員が肉声で行う放送をリアルタイムに文字化する機能や、駅係員が放送文を自由にカスタマイズできる機能などの新たな機能について、ヤマハと共同でサービス拡充を目指す」としている。
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