これから学ぶ人へのアドバイス
――これからAIを学び始めたい人には、どのようなステップを勧めますか?
おそらく「そもそも日常のどんな業務がAIで効率化できるか分からない」という方が多いと思います。そのため、本やSNSでプロンプト事例を探し、自分の業務の中で試せそうな小さな作業があれば、少しずつAIに頼ってみましょう。
例えば日報の要約やメール文の添削などにAIを使ってみる。そして、効率化のメリットを実感できたら、プロンプトの事例やツールの比較といった学びを徐々に本や講義などを受けて深めていく。
その他に自分に合った生成AIが学べる講座を選ぶのも一つの手ですし、コミュニティで学ぶのもモチベーションの維持に役立つでしょう。また、生成AIを教えてくれる講座に参加すると横のつながりもできてモチベーションになりますし、カリキュラムが決まっているのでより効率的に学べると思います。
――最後に、企業からの講演依頼も増えているとのことですが、現場の反応はいかがでしょうか?
ありがたいことに、私が出版した生成AI最速仕事術をきっかけに講演依頼が増えており、マネジメント層から若手社員向けの研修まで幅広くご相談をいただいています。直近では多くの企業が「まずはやってみよう」という段階に来ており、小さな業務から生成AIを導入し、その成果を社内で共有していく動きが活発になっています。
プロフィール
たてばやし 淳 (たてばやし・じゅん)
1986年生まれ、横浜育ち。オンライン動画でITスキルを教える人気講師。「多くの人に、仕事を自動化してラクにする方法を伝えたい」という想いから、ExcelやマクロAI関連の書籍を執筆するなど発信活動を行う。YouTube総再生回数1300万回、チャンネル登録者数11万人超。また、オンライン動画教育プラットフォーム「Udemy」では22万人以上の受講者へ動画コースを展開している。
著書に『生成AI最速仕事術』(かんき出版)』、『Excel×Copilot AI仕事術』(日経BP)』、『学習と業務が加速するChatGPTと学ぶExcel VBA&マクロ』(ソシム)などがある。
note:たてばやし淳.エクセル兄さん@ AI書籍10冊執筆
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「全社員がAIを使いこなす」組織は、“5つの課題”を乗り越えている
「正直、AIなんて難しそうで使いたくない」という社員も含めた組織全体にAI活用を浸透させ、企業の強みにしていくのは、簡単なことではありません。AIシフトを実現するために乗り越えるべき5つの課題と、変革の具体的なステップをお伝えします。
AI活用、出遅れた企業ほどチャンス 人事部門こそ、AIで“飛び級”できるワケ
生成AIの波は、バックオフィスと呼ばれる人事にも容赦なく押し寄せ、「何かやらねば」という機運が急速に高まっています。本連載では、”人事とAIのモヤモヤ関係”をすっきりさせるべく、生成AIと人事の付き合い方を月一でナビゲートします。