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管理職が手放したい業務 2位は「部下のキャリア面談」、1位は?

管理職が抱える業務の中で、最も「手放したい」と考えているのは何か? シェイクが「管理職の期待・実態・課題」に関する意識調査を実施した。

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 管理職が手放したいと感じている業務の1位は、「部下のメンタルケアや相談への対応」だった。社員育成事業を手掛けるシェイク(東京都千代田区)が、課長〜部長クラスの管理職を対象に実施した調査で明らかになった。


「管理職の期待・実態・課題」に関する意識調査(出所:ゲッティイメージズ)

 現在担っている業務や役割のうち、手放したいものを尋ねたところ、最も多かったのが「部下のメンタルケアや相談への対応」で、24.7%に上った。「手放したいものはない」「部下のキャリア相談」(いずれも22.9%)が続いた。


現在責任を担っているものの中で、手放したいと考えている業務や役割はあるか(出所:プレスリリース、以下同)

 部長職に対し、会社からどのような役割を期待されているかを聞いたところ、最多は「部下のキャリア・将来を見据えて、必要な指導・育成をする」(70.9%)だった。「部下に必要な業務指示・指導を行い、その進捗状況を管理する」(57.5%)、「部下のモチベーションを維持させ、職場によい雰囲気をつくる」(56.9%)が続いた。

 また、部長として力を入れて取り組みたいことでも、「部下のキャリア・将来を見据えて、必要な指導・育成をする」(48.9%)が最多だった。一方で、「部下に必要な業務指示・指導を行い、その進捗状況を管理する」は31.3%にとどまり、会社の期待に対して優先度はやや低いことがうかがえた。


会社からどのような役割を期待されているか、管理職として力を入れて取り組みたいこと(部長職が回答)

 組織内で特定の個人だけでなく、メンバー全員が状況に応じてリーダーシップを発揮する「シェアド・リーダーシップ型組織」については、「とても魅力的だと思う」(21.4%)、「やや魅力的だと思う」(54.0%)と、7割を超える管理職が肯定的に捉えていることが分かった。

 一方で、懸念点として「統制や管理がしづらい」(38.2%)、「責任の所在が不明確になる」(34.7%)、「意見がまとまらず、意思決定が遅くなる」(30.2%)といった声も挙がった。


シェアド・リーダーシップ型組織についてどう感じるか、シェアド・リーダーシップ型組織の懸念点

 現在のリーダーシップスタイルとしては、「上司が意思決定し、確認のもとメンバーは一部裁量を持つ」(35.5%)、「上司は方向性を示し、役割分担のもとメンバーが主体的に行う」(30.8%)が上位に挙がり、メンバーの自主性や裁量を重視する傾向が見られた。

 また、約半数の管理職が部下について「リーダーシップを発揮できている」(9.2%)、「まあまあ発揮できている」(42.9%)と回答。同社の非管理職層への調査でも、約半数が「リーダーシップを発揮する機会はある」と回答しており、両者の実感に大きなギャップはないことが分かった。


自身のリーダーシップスタイル、部下はリーダーシップを発揮できているか

 若手・中堅社員がリーダーシップを発揮できるように意識していることは、「自信をつけられるような成功体験をさせる」(課長:37.1%、部長:36.1%)、「権限委譲し、仕事を任せる」(課長:35.2%、部長:41.9%)、「失敗を許容し、挑戦を促す」(課長:29.0%、部長:27.8%)、「好奇心を刺激し興味・関心を広げる」(課長:23.3%、部長:28.8%)が上位に挙がった。


若手・中堅社員がリーダーシップを発揮できるようにするために意識していること

 本調査は6月10〜13日、従業員300人以上の企業に勤める35〜60歳の正社員(課長〜部長クラス)1020人を対象に、インターネットで実施した。

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