ハイペースで倒産続く「ラーメン業界」 地位脅かす回転すしやファミレス 「他業種参入」はなぜ起きたのか:長浜淳之介のトレンドアンテナ(3/4 ページ)
ラーメン店の倒産が、ここ数年ハイペースで進んでいる。背景には何があるのか。
居酒屋チェーンもラーメンに注力中
居酒屋チェーンでは「鳥貴族」をはじめ、鶏料理を扱う店がラーメンにとりわけ熱心なイメージがある。多くが鶏白湯ラーメンなど、鶏ガラを使った商品を提供している。価格は全般に安く「1000円の壁」を大きく下回るのが大半だ。
鳥貴族では、グランドメニューで「こだわり醤油ラーメン」「とり白湯めん」を、期間限定で「濃厚魚介豚骨ラーメン」を提供しており、飲んだ後の締め需要を取り込む。
ワタミの「三代目鳥メロ」では「鶏白湯ラーメン」を、「ミライザカ」では「豆乳坦々麺」「特濃 煮干しラーメン」を400〜600円台と昨今にしてはリーズナブルな価格で提供している。この他「やきとり家 すみれ」では、鶏そばというジャンルで複数メニューを展開し、「てけてけ」でも「濃厚鶏白湯ラーメン」というメニューがある。
鶏がメインでない居酒屋チェーンでも、同様にラーメンメニューは多い。
デニーズ・すかいらーくのラーメン戦略
ファミレスでラーメンに注力しているのは「デニーズ」だ。有名店「飯田商店」の店主が監修したコラボメニューをたびたび出している。第1弾は「冷やし豆乳担々麺〜香るスパイス」を1485円という、1000円の壁を大きく上回る強気な価格で提案した。このコラボが好評で、相次いでコラボ商品を発売している。それぞれサイドメニュー付きのセットがあり、7月9日から販売している「担々麺 Neo 分離の魔力〜際立つスパイス」は中華まんとミニごはんのセットで2000円を超える。
すかいらーくグループでは女性をターゲットとしたラーメンを出すのが特徴。冬季にラーメン、夏季に冷麺が登場する傾向がある。ガストでは5月22日から「涼麺フェア」の一環として、彩り豊かな野菜を大量にのせた「低糖質 美活!ベジヌードル」を、「ジョナサン」では「夏ジョナのうま辛アジア」として冷麺を販売している。
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