「課題発見力」こそが、失敗を成功に導く(4/4 ページ)
世界をまたにかけて活躍するビジネスパーソン、いわゆるグローバルエリートは、「解は外にあり、課題はいつも中にある」と考えています。この姿勢を全うし、培う力となるのが、「課題発見力」です。彼らはなぜ正しい課題を見抜けるのか。その力はどこで培われているのかを探っていきます。
日本は、自他共に認める製造業が得意な国です。しかし私は、「つくる力」と「売る力」の両面があったからこそ、今の日本があると思っています。完璧なものづくりができなかったときも、商社が売ってくれたから何とかなった。
そして、貧しかった時代に石油を仕入れてきてくれた歴史があったから、現在の産業社会の発展を実現できたのです。売る・仕入れるといった、近江商人気質の商社マンたちが日本の産業の軸をつくってきてくれました。日本と付き合う必要はないと思われていた時代に、世界の国々との関係があったから今があるわけです。
もちろん製造業にも、世界と直接つながり、市場を切り拓く力を持った企業が数多く存在します。ソニー、日立、トヨタだけではなく、海外シェア率9割を誇るような会社がたくさんあります。世界に売り切っていく力を持つ会社は、日本の製造業にも商社にも確かに存在しているということです。
不確実な時代である今、グローバルエリートの課題発見力はすべてのビジネスパーソンが見習うべき力ではないでしょうか。ネガティブなマーケットの反応やリアルなクライアントの厳しい反応を日々浴びながら、自社の商品と自らのセールストークをブラッシュアップし、確固たる差別化ポイントを磨き上げていく。このようなグローバルエリートの仕事の仕方を、多くの人にぜひ知っていただきたいと思います。(村上 和徳)
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