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スクエニ「10年ゲーム」も相次ぎ終了 ふるさと納税で見えた業界の行方(1/2 ページ)

スマートフォン向けゲームの世界に変化の兆しが見えている。MIXIは、「モンスターストライク」内で使われるゲーム通貨「オーブ」を東京都渋谷区のふるさと納税の返礼品として提供し始めた。背景には……。

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産経新聞

 スマートフォン向けゲームの世界に変化の兆しが見えている。MIXI(ミクシィ)は、「モンスターストライク(モンスト)」内で使われるゲーム通貨「オーブ」を東京都渋谷区のふるさと納税の返礼品として提供し始めた。背景には、市場縮小と開発費高騰で収益を上げにくくなっていることがある。ゲーム大手のスクウェア・エニックスでは10年続いたゲームのサービス終了(サ終)が相次ぐなど、スマホゲーム業界は岐路を迎えている。

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10年続くゲームも終了が相次ぐ冬の時代に突入したスマートフォン向けゲーム

総務相「付加価値は区域内で生じている」

 村上誠一郎総務相は26日の閣議後会見で「(渋谷区の)返礼品はスマートフォン向けゲームの中で利用な可能なアイテムと聞いている。ゲーム開発によって過半の付加価値が区域内で生じているものとして提供しているものと承知している」と述べた。

 総務省によると、ふるさと納税の返礼品は地場産品の基準に適合しているかどうかを優先的に判断しているという。渋谷区は返礼品をゲームアイテムとして申請しており、MIXIの本社がある渋谷区の区域内でその付加価値が生じたとして返礼品に認定したとしている。

 ふるさと納税ではこれまでにも、ゲームで使えるアイテムを返礼品として取り扱うケースはあったが、自治体に関係した特別なデザインを施されたキャラクターや希少アイテムだった。一方、渋谷区の返礼品は、ゲーム内サービスを利用したり、強力なキャラクターを得るために消費され、通貨としての性質が強い。

 このため、アイテムとして所持することが前提の他自治体のケースとは一線を画しているが、返礼品の認定基準では明確に否定するのも難しい。総務省の担当者も「ゲーム内通貨の定義をどう考えるか」と言葉を濁す。

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