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「すき家」はなぜ、異例の値下げに踏み切ったのか 背景と勝算を探る(2/3 ページ)

すき家が値下げを発表し、いわゆる牛丼御三家のうち並盛価格が最安値となった。どのような勝算があるのか。

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ネズミ混入事件の影響は大きかった

 飲食店が値下げをするのは客を呼び込むためであり、すき家も同じ理由と考えられる。各社の既存店客数前年比は次の通りだ。


牛丼チェーンの既存店客数前年比

 4月以降、すき家の前年比客数は他社と比較して著しく低く、その苦戦ぶりがうかがえる(※松屋は他業態との複合店を含む数字)。

 すき家の客数減少の主要因と考えられるのが「ネズミ混入事件」だ。1月、鳥取南吉方店でみそ汁にネズミが混入し、当該商品を提供された消費者が同月中に写真をGoogleマップのレビューに投稿。3月にその写真がXで拡散するとメディアも取り上げ始め、広く知られることとなった。発覚直後の4月は特に減少幅が大きい。

 すき家は4月5日から一部店舗を除く全店で24時間営業を廃止し、午前3時から午前4時を清掃の時間に充てることとした。だがその後の客数推移を見ると、一部消費者の間で抵抗感があると推測される。

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