客先で出された飲み物に「手を付けてはいけない」って本当? 訪問時の注意点(3/3 ページ)
顧客先を訪問する際のマナーについて、数多くの社員研修で講師を務める株式会社Niesulの神野沙樹社長に話を聞いた。
――顧客と一緒にエレベーターに乗るとき、自分が先に乗るべきか、後から入るほうがいいか迷う人も多いようです
エレベーター内は、操作盤の前が下座になりますから、自分がその前に立ち、階数ボタンを押したり、ドアの開閉操作を行ったりしましょう。
乗り込む順番は、原則としてお客様が先です。「お先にどうぞ」と促して乗っていただきます。エレベーター内が混雑するなどして、自分が後から乗ると操作盤前に立てないと思ったときは、「お先に失礼します」と一言断ってから先に乗り込むなど、臨機応変な対応が求められる場合もあります。
――訪問先で飲み物を出してもらった際の注意点は? かつては、「手を付けてはいけない」とも言われていましたが……
近年のマナーでは、せっかくご用意いただいた飲み物は、きれいに飲み干すのがよいとされています。相手に勧められたタイミングで「いただきます」と一言添えて口をつけるとよいですね。
一歩進んだ「心配り」として、退出時に自分が使ったコップ類をテーブルの端に寄せておく、また、複数で訪問した場合は人数分の器をまとめておくと、片付ける相手の手間を少しだけ省くことができます。こうした小さな気遣いが、相手に誠実な印象を残すことにつながるのです。
神野沙樹
ニースル社労士事務所/株式会社Niesul代表 社会保険労務士
大学卒業後、機械メーカー、コンサルティング会社を経て2010年に起業。
社労士として会社の組織活性に携わる傍ら、年間100回を超える講師業を実施。
双方向のやり取りの中で気付きを生む研修に定評がある。
著書に『「社会人になるのが怖い」と思ったら読む 会社の超基本』
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