訪問時、「リュック」×「スーツ・オフィスカジュアル」はOK? 賢明な対処法を専門家が解説(2/2 ページ)
エレベーターでの所作やオフィス訪問時の服装を選ぶ際の注意点について、研修講師・コンサルタントとして活躍している三上ナナエさんに話を聞いた。
――ビジネスシーンにおいて、訪問時に「スーツにリュック」あるいは「オフィスカジュアルにリュック」は問題ないでしょうか?
一概にNGではありませんが、訪問先や業界によって温度差があるため、初訪問や重要な打ち合わせでは避けた方が無難です。例えば、金融・不動産・官公庁などフォーマルな業界では特に気を配るべきでしょう。
最近では、手持ちもできる2WAYタイプのリュックが普及しており、「黒やネイビーで装飾が少ないものであれば許容範囲」という風潮もあります。ただし、年齢層や地域性、相手先の文化にも左右されるため、「最初は様子を見て、2回目以降で調整する」のが賢明です。
また、スーツの上から背負うと生地が傷んだり型崩れの原因にもなるため、服装との相性や清潔感にも気を配ることが求められます。
――オフィスカジュアルにスニーカーはアリですか?
最近は黒やグレーなどの落ち着いた色味のスニーカーであれば、許容する会社も増えてきました。ただし、アウトドア感のある派手なデザインは避けた方が良いでしょう。
重要なのは、全体のトーンが調和しているかどうか。服装が整っていても、足元がカジュアルすぎると目がそこに釘付けになり、話が頭に入らなくなることもあるんです。
――服装で「これは避けた方がいい」という事例はありますか?
意外と見落とされがちなのが、ノースリーブです。女性の中には夏場に選ばれる方もいますが、脇が見える服装は相手に気を遣わせてしまう可能性があります。
見慣れている服装でも、客観的に見て“相手にどんな印象を与えるか”を意識することが大切です。
三上ナナエ
人材育成講師として年間60回以上研修を担当。新卒でOA機器販売会社で営業支援職を経験後、航空会社(ANA)に客室乗務員として入社。チーフパーサー、OJTトレーナー、採用支援に携わる。著書:『一生使える「敬語&ビジネスマナー」』(大和出版)など10冊以上
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