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大阪・関西万博「死にチケット」140万枚はなぜ生じたのか(3/3 ページ)
大阪・関西万博で、10月13日の閉幕までの来場予約枠がすべての時間帯で埋まったことが20日、分かった。
協会はこうした事態を想定して早めの来場予約を呼びかけ、8月18日からは購入時の来場日時の予約を必須としたが、対応が遅きに失したことは否定できない。早い段階での購入者で、来場予約できなくなった例も多いとみられる。
インターネット上には「最初から9月、10月に行こうと考えていた人も多いと思う。まさか1カ月前で入場予約さえできないとは」と困惑の声が上がる。払い戻しを行わないことについても「未使用の入場券は払い戻しを行う。ビジネスの世界では当たり前の常識」と疑念が示されている。
一方、未使用の入場券の多くは企業の購入分との見方もある。経済団体が開幕前に企業に呼びかけて購入してもらった700万枚について、協会幹部は「入場予約が進んでいない」との認識を示す。購入した企業では従業員や取引先に配布するなどした。数万枚を購入した企業の関係者は「首都圏など遠方に回った券は、自分で大阪までの交通費や宿泊費を負担する必要もあり、使われていないようだ」と明かす。
過去の万博では、2005年愛知万博で1720万枚の入場券が販売され、未使用は5.7%の99万枚だった。(井上浩平)
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