AIを活用しないマーケターの「年収」は下がる? 500人に聞いた
AI活用者の過半数が「業務時間が短縮された」と回答した一方、非活用者ではその半分程度に留まったーー。そのような結果が、Amplitude(米サンフランシスコ)による調査で明らかになった。
AI活用者の過半数がAIツールの登場によって自身の市場価値や収入が上がると考えている──。そのような結果が、デジタル分析プラットフォームを提供する米Amplitude(米サンフランシスコ)による調査で明らかになった。
AIを活用しないマーケターの市場価値は下がる? 500人に聞いた
調査は7月7〜13日にインターネットで実施。日本国内のマーケティング業務従事者500人(AI活用者250人、非活用者250人)から回答を得た。
AI活用者の56.8%が、1年前と比べて同じ業務量を処理する時間が「短縮された」と回答。一方、非活用者は25.6%にとどまり、活用者のおよそ半分となった。
実際、AI活用によってどれくらいの時間が短縮されたのか。最も多い回答は、「週1〜3時間程度」で41.6%に上った。以降は「週3〜7時間程度」(21.2%)、「週1時間未満」(14.0%)と続いた。
AI活用者の48.8%が「現在の業務は効率的である」と回答した一方、AI非活用者は25.6%にとどまり、23.2ポイントの差が見られた。
マーケターの市場価値や収入の変化について、AI活用者の55.2%が「大幅に向上すると思う」「ある程度向上すると思う」とした。一方、AI非活用者は21.2%にとどまる結果に。
AI活用者と非活用者における、AIツールに対する認識や姿勢の違いを調査した。その結果、AI活用者の44.4%がAIを「パートナー」として認識しているのに対して、非活用者ではわずか11.2%となった。また、非活用者のうち32.0%が「AIツールには期待と不安の両方を感じる」と回答した。AIに興味を持ちながらも、慎重な姿勢を保っていることがうかがえる結果となった。
AIを活用している業務について、最も多い回答は「リサーチ業務」となり36.4%に上った。その他、「データ分析業務」(34.0%)、「ビジネスコンテンツ作成」(33.6%)が上位となった。AIツールを使って実感した変化については「効率化の向上」(44.8%)、「質の向上」(36.8%)、「アイデアが増えた」(30.0%)といった回答が寄せられた。
AIツールに、キャンペーンの運用や管理などを「完全に任せられると思う」としたAI活用者は9.6%、非活用者は2.4%と、どちらも1割に満たない結果となった。また、AI活用者の55.2%、非活用者の28.8%が、「任せたいが、チェックを行う体制は必要だと思う」と回答。AIツールに全幅の信頼を寄せることは難しいものの、適切な安全策があれば、AIツールを実務に効果的に取り入れられると考えるマーケターが多いことが分かった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.






