「時間がない」マネージャーへ 部下の成長を支える1週間の設計図(2/3 ページ)
時間管理において、自分1人のマネジメントだけ行っていればよかったのに対して、マネージャーとなると、部下の仕事まで管理することが必要になります。
1週間単位での計画の前に1年後のゴールイメージ
自分の成長と部下の成長を考え計画を立てるには、1週間単位で考えるのが良いでしょう。
1日では、やることが決まっていることが多く、成長という「重要だが緊急ではない」タスクには、手をつけづらくなります。1か月の場合、目標に近いタスクになってしまい、具体的なタスクとしてスケジュールに落としづらくなります。1週間というスパンの中で、自分の成長、部下の成長の支援を計画するのが望ましいと言えます。
ただし、学びやスキルアップは、周囲から与えられるものではありません。上司として手伝うことができるのは、環境を整え、部下が主体的に学びたいと思うように導くことです。それは自分においても同じことです。自分でスキルを伸ばしたい、成長したいという欲求がないところに成長はありません。
そのためには、まず、半年や1年のスパンで自分が到達したいレベルを具体化するところから始めます。例えば、「昨年、自分ではできなかった新規のプロジェクトを1年後にはクロージングできるようになりたい」「半年後には、○○について1時間程度の勉強会を講師として開催できるようになる」といったことでしょうか。
こうしたゴールを自分なりに明確にしたら、次に部下と共有します。そして「私はこういうゴールを定めているけど、君は自分の1年後にどういうイメージを持っている?」と問いかけます。
そこで、部下がまだ決めていないと言った際、「○○を目指すのはどう?」など、決して強要しないことです。その場では合意したとしても、結局はやらされ感を持ったままですから、実現することはまずないでしょう。また、ゴールイメージがあっても、想定しているゴールと異なる場合もあります。そのときも、「こうしたら?」と言わず、ゴール設定を任せることが重要です。自己決定してもらうことは、モチベーションに大きな影響を与えます。
そして、ゴールが決まれば「そのゴールに近づくために、どういうサポートが必要?」と聞きます。
ゴールにたどり着かないことが他者の責任(結果、マネージャーの支援がなかったからできませんでした)にならないように、支援内容に気をつけながら、できるサポートを決めます。
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