「新規開拓・人材・生産性」──営業部門の3大課題、AIでどれほど解決できそうか 500人に聞いた
営業現場での課題は「新規顧客の獲得」「人材不足」「生産性の停滞」──。そのような結果がソフトブレーン(東京都中央区)の調査で浮き彫りになった。AIツールの普及が進む中、こうした課題に対して企業はどれほど解決を期待しているのだろうか。
「新規顧客の獲得」「人材不足」「生産性の停滞」──。営業現場での課題は多岐にわたることが、ソフトブレーン(東京都中央区)の調査で分かった。こうした課題に対して、企業はAIツールに期待を寄せている。
営業部門の課題 1〜12位を見る
営業部門が抱えている課題について、最も多い回答は「新規顧客の獲得が難しい」となり35.8%に上った。以降は「営業人材の採用・育成が進まない」(32.0%)、「営業活動の生産性が低い」(29.0%)と続いた。また、課題を分類すると、「顧客獲得・競争力」「人材・組織」の二つに分かれる傾向となった。
AIツールは営業部門の課題解決に「役に立つと思う」とした人は合わせて84.2%に上った。大多数が肯定的な一方で、「分からない」とした人も5.4%と一定数見られた。同社は「AIツールの具体的な活用イメージを持てていない層に対して、利用方法についてのノウハウ共有や教育の必要性を示している」とコメントしている。
AIツールが役立つと思う課題については、「営業活動の生産性が低い」が33.3%で最も多かった。その他、「属人的営業の標準化」(20.4%)、「人材育成」(19.7%)、「ITツール活用促進」(19.5%)など、組織課題の解決にも期待の声が挙がった。トップ営業のノウハウをAIツールが分析・共有することで、営業部門全体のレベルアップを図りたいという意図が読み取れる。
一方、営業部門が抱えている課題で最も多い回答となった「新規顧客の獲得」におけるAIツールへの期待度は、22.1%と他と比較すると低い結果に。顧客開拓における人間の重要性が認識されていることが分かった。
SFAやCRMなどのITツールとAIツールの連携状況について、効果的な連携を実現できている企業は3割程度にとどまった(「部分的に連携しており、一定の効果を実感している」が25.0%、「完全に連携しており、業務効率化に貢献している」が9.0%)。また、14.6%は「別々で運用」していると回答し、ツールが分断されている実態も見られた。
調査は9月に実施。20〜70代の全国の営業部門従事者を対象とした。サンプル数は500人。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
年間「8.7万時間」の削減 ソフトバンクの営業組織は、なぜ「AIに優しく」するのか
ソフトバンクでは法人顧客への提案活動を支援するツールを開発・活用し、年間8.7万時間の業務時間削減に成功するなど、大きな成果を上げてきた。同社は生成AI活用によって営業活動をどのように変革してきたのか。
若手の「営業離れ」が止まらない AI・SFA導入の前に、“商談のかたち”を見直すべき理由
「営業配属だけは絶対イヤです」──若者の営業志望率が低下している。営業パーソンの減少が見込まれる中で、“属人化”の課題をどう解決していくべきか、考えていきたい。
Geminiを業務で使いこなす! Google Cloudが指南する「プロンプト入力」4つのポイントは?
GoogleのAI「Gemini」を業務で使いこなすには──? Google Cloudの担当者がレクチャーした。




