「リモート疲れ」、中堅社員に顕著……なぜ? 通勤ゼロのメリット健在の一方で
LASSIC(東京都港区)が実施した調査によると、リモートワークのメリットとして2年連続で「通勤ストレスの解消」が最多となったことが分かった。一方、“慣れ”による変化の兆候も見え始めているという。働き方として定着しつつあるリモートワークだが、その裏側で、ビジネスパーソンが感じ始めている変化とは。
リモートワーク実践者が感じる最大のメリットは「通勤ストレスの解消」――。これは大方予想がつく結果だが、慣れにともなって「リモート疲れ」とも呼べる現状が見えつつあるという。特に40代で顕著なのだとか。一体どういうことなのか。
人材サービス支援などを手掛けるLASSIC(東京都港区)が、「リモートワークのメリット・デメリット」に関するアンケートを実施。約1000人から回答を得た。
「リモート慣れ」から新たに浮上するデメリットとは?
リモートワークのメリットは「通勤のストレスがなくなった」が60.8%で2年連続トップとなった。「プライベート時間が充実した」(41.8%)、「睡眠時間が増えた」(28.5%)と続いた。
「通勤でのストレスがなくなった」は2024年調査から8.1ポイント減少する結果に。その他「プライベート時間が充実した」「睡眠時間が増えた」も、それぞれ3ポイントずつ低下した。
同社は「リモートワークが一つの働き方として定着してきたことで、これらはある意味『当たり前』になったのでは」と推察している。
デメリットについては、「仕事とプライベートの区別ができない」(43.1%)が2024年調査から4ポイント増加し最も多かった。また、2024年は5位以内に入っていなかった「運動不足になる・体重コントロールが難しい」が3位に。「長時間労働になりがち」が5位に上昇するといった変化が見られた。
40代が特に感じる「リモート疲れ」 なぜ?
年代別に見ると、「長時間労働になりがち」と回答した40代は25%だったのに対し、その他の世代平均は18%と、7ポイントの開きが見られた。その他「上司、同僚とのコミュニケーションが取りづらい、減った」とした40代は44%に上った一方で、その他の世代平均は32%となり、12ポイントのギャップが明らかになった。
同社は「40代は管理職として部下の管理やフォロー、上司・他部門との調整など、高度な働きを期待されている。このため、より細やかなコミュニケーションを必要とする世代とも言え、リモートワークのデメリットを最も強く痛感していると推察される」としている。
調査は8月26〜29日に実施。テレワークもしくはリモートワークの経験がある20〜65歳のワーキングパーソン1004人から回答を得た。
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