都内に進出「トライアルGO」は「まいばすけっと」の牙城を崩せるのか 実店舗を訪問して分かった「強み」(1/4 ページ)
トライアルHDが11月、トライアルGOの都内1号店を出店した。首都圏には同様な業態として「まいばすけっと」が先行するが、どう戦っていくのか
著者プロフィール
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
九州を中心に小売店を展開するトライアルホールディングス(HD)が11月、小型スーパー「TRIAL GO(トライアルGO)」の西荻窪駅北店を出店した。同業態は都内初出店で、店舗面積は約165平方メートルとコンビニ並み。生鮮3品や総菜、加工食品や日用品などを販売する。
同社は今期、関東でトライアルGOを本格展開する方針だ。だが、首都圏ではイオンの小型スーパー「まいばすけっと」による1強状態が続いている。すでに1200店舗以上を展開するまいばすけっとに、トライアルGOはどう戦っていくのか。
西友を手中に収め、関東の店舗網を拡大
トライアルHDは他社と比較してメディア露出の少ない小売チェーンだ。九州・中国・関西地方が中心で、都内の店舗数が少なく、首都圏での知名度はあまり高くなかった。しかしながら2025年6月期の売上高は8038億円で、規模では「マルエツ」や「カスミ」だけでなく、「マックスバリュ関東」などを展開するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスに匹敵する。
トライアルHDはトライアルGOを含む小型店からメガセンターまでの4業態を展開し、7月1日付で西友の完全子会社化を完了した。西友は関東を中心に約240店舗を展開しており、子会社化によってトライアルHDは関東の店舗数を一気に増やした形だ。
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