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箱根駅伝でナイキを抜いたアシックス 王者アディダスに仕掛ける“軽量シューズ戦争”(3/4 ページ)

数年前、箱根駅伝でアシックスのシューズを着用している走者は0人だったことがある。そこから反転攻勢を仕掛け、今やナイキを抜き、王者アディダスの背中を見据えている。アシックスの戦略とは。

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頂上を見据えるアシックス

 2025年9月に開催された東京世界陸上の男子マラソンでは、銅メダルを獲得したイタリア人選手が「RAY」を着用。4位と7位に入ったイスラエル勢もアシックスを履いていた。女子マラソンでは小林香菜選手(大塚製薬所属)が「METASPEED TOKYO」で激走。7位入賞を果たしている。

 「RAY」は好評で、同モデルを着用して箱根駅伝予選会で日本人トップに輝いた近田陽路選手(中央学院大学4年生)は、その感触をこう話している。


アシックスは中央学院大学を支援している(画像:アシックス公式Webサイトより)

 「最初は反発が強いなと思ったんですけど、箱根予選会は後半も脚が動いてくれて、ある意味、靴も一緒に走ってくれました。とにかく軽量なので、後半も脚が動く感覚がありましたね。脚が動かなくなると、カラダ(全体)でなんとかしないといけないんですけど、フォームを正すだけで、前に進んでくれるんです」

 シューズが重くなるとランニングエコノミー(同じ速度で走る際に、どれだけ少ない酸素摂取量で走れるかを示す指標)が低下するのは実感できるだろう。逆にシューズが軽くなれば、当然ランニングエコノミーは向上する。

 近田選手は箱根駅伝で花の2区での出場が有力視されており、「自分の目標は65分台です」と意気込んでいる。なおアシックスは早稲田大学、帝京大学、中央学院大学、山梨学院大学にユニフォームを提供しており、この4校はシューズもアシックスの着用者が多い。

 なかでも注目は「山の名探偵」と呼ばれる工藤慎作選手(早稲田大学3年)だ。前回の箱根駅伝では5区で6人抜きを演じて、区間2位。往路3位でのゴールに“コナンポーズ”で飛び込み、話題をさらった。工藤選手は2025年11月の全日本大学駅伝の最長区間である最終8区で日本人最高記録を更新。箱根駅伝ではアシックスのシューズで5区の「区間新記録」を目指している。


アシックスは早稲田大学も支援している(画像:アシックス公式Webサイトより)

 また2025年12月21日に行われた全国高校駅伝では女子で連覇を果たした長野東高等学校、同2位の大阪薫英女子高の全選手が11月に発売したアシックス「EKIDEN Pack」(9品番のコレクション)のモデルで出走。キーカラーであるバイタルグリーンが目立っていた。

 2022年に「パフォーマンスランニング市場のシェア1位を目指す」と宣言していたアシックス。第3のモデルを投入したことで“頂上”が見えてきた。

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