「いきなり!ステーキ」はどこへ向かうのか 焼き台をなくした新店舗に、創業者ポスターがなかった理由:インタビュー劇場(不定期連載)(1/5 ページ)
焼き台をなくした「いきなり!ステーキ」の新店舗を訪ねると、席は広く、肉はオーブン焼き、そして創業者のポスターがない。変わったこと、変えなかったこと、その境目で社長が何を考えているのか。
タピオカ、から揚げ、高級食パン――。この3つに共通することは? 答えは「ジェットコースター経営」だ。
売り上げがぐーんと伸びたと思ったら急降下し、しばらくすると再び急上昇する。まるでジェットコースターのように、浮き沈みが激しい経営のことを意味する。
実際に、売り上げが急拡大した後にブレーキがかかり、最近になって再び上向きつつある飲食チェーンがある。「いきなり!ステーキ」を運営するペッパーフードサービス(東京都墨田区)だ。
「そういえば、10年ほど前には、店の前で長い行列ができていたような。最近は行かなくなったから、よく分かんないや」といった人も多いかもしれないので、簡単に“歴史”を振り返ってみよう。
「いきなり!ステーキ」が登場したのは、2013年のこと。肉の塊をその場でカットして、焼き台で焼く。食べた肉の総グラム数に応じて会員ランクが上がるといった仕組み(現在は異なる仕組み)が受け、熱狂的なブームを巻き起こした。
「チェーン店史上最速」と呼ばれるペースで全国に広がり、最盛期には500店ほどを展開。しかし、である。2019年以降は過剰出店やコロナの影響を受け、業績は低迷。店舗数は170店(2025年12月現在)まで減少したが、明るい兆しも見えつつある。2024年12月期には、6期ぶりに黒字を達成したのだ。
さて、そんなチェーン店の「いま」はどうなっているのか。12月末、新しい店舗(東京の神田北口店)がオープンしたので、足を運んでみたところ、個人的に驚いたことが3つあった。(1)焼き台ではなく、オーブンで肉を焼いていること(2)ボックス席があって、広さの割に席が少ないこと(3)創業者(一瀬邦夫氏)のポスターを貼っていないこと。
ご存じの人も多いと思うが、「いきなり!ステーキ」の店舗では、創業者のポスターが掲げられてきた。しかし、新店にその姿がない。業績の低迷を受け、創業者は2022年8月に退任したわけだが、「ポスターを貼っていない=変化」と受け止めていいのだろうか。
その真意や、従来型店舗との違いについて、一瀬健作社長に話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンライン編集部の土肥義則。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ちょっと前までチヤホヤされていた「いきなり!ステーキ」が、減速した理由
ブームの牽引役などとチヤホヤされていた「いきなり!ステーキ」が叩かれている。2018年12月決算は、8年ぶりに赤字。低迷の原因として、米国での閉店や類似店舗の増加などが指摘されているが、筆者の窪田氏は違う見方をしている。それは……。
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
バーガーキングがまたやらかした なぜマクドナルドを“イジる”のか
バーガーキングがまたやらからしている。広告を使って、マクドナルドをイジっているのだ。過去をさかのぼると、バーガーキングは絶対王者マックを何度もイジっているわけだが、なぜこのような行動をとるのか。海外に目を向けても同じようなことをしていて……。
「イオンモール」10年後はどうなる? 空き店舗が増える中で、気になる「3つ」の新モール
かつて「街のにぎわいの中心地」ともいわれたイオンモールでも、近年は「安泰」ではない状況になっている。少子化が進む日本で大型ショッピングセンターが生き残る鍵は――。

