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企業不祥事を防ぐコツは「昭和」にあり? 今こそ学ぶべき名経営者たちの教えと、注目すべき「現代企業」とは(3/5 ページ)

時代が変わっても絶えない「企業不祥事」。昭和や江戸までさかのぼり、防ぐための指針を学ぶ。

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「昭和の名経営者」たちの教えに学ぶべきこと

 これら先人の教えを引き継ぐように、昭和の名経営者たちも実は行動規範の重要性を説いています。

 経営の神様、松下幸之助は、その経営哲学として経営理念に包含される行動規範の重要性を強調し、公明盛大、礼節謙譲など「松下の七精神(私たちの遵奉すべき精神)」として今に伝えています。

 戦後の名経営者で京セラ創業者である稲盛和夫は、経営理念に先立つものとして「人としてのあるべき」を説いた「フィロソフィ」を、企業経営における一丁目一番地として位置付け、自らの経営哲学を伝授する「盛和塾」を通じて多くの経営者に説いているのです。破綻(はたん)した日本航空の早期復活は、氏のフィロソフィ指導の賜物でもありました。

 江戸の昔から昭和に至るまで日本経済を成長に導いた先人の教えに共通するものは「正直」「公正」「利他」といった道徳的な観点を重視した行動規範に他なりません。近年、昭和企業の経営者の経営思想、あるいは組織文化にそれが欠けたがゆえに、組織が不祥事の温床と化してしまったのではないかとも思うところです。

 直接的な原因は、長く続いた高度経済成長とバブル経済によって、自己中心的な利益至上主義がはびこり、行動規範が置き去られ形骸化した経営理念が独り歩きしてしまったからでないかと考えます。

 バブル経済の崩壊後、利益至上主義への反省はあったものの、折悪く証券市場の国際化に伴って企業経営のグローバルスタンダード化が叫ばれたことで、原点回帰する機会を逸した企業も多かったかもしれません。加えて、いくつもの昭和企業は時代の急激な変遷に追いつかず、終身雇用をベースとした上位下達文化から脱し切れていないということも災いしているのでしょう。2000年代以降現在に至るまで、依然(いぜん)として昭和企業において行動規範不在をうかがわせる不祥事が跡を絶たない、そんな状況が続いているのです。

 そんな中、平成以降の創業で、先人の考え方を受け継ぎつつ新たな視座を加えて成長を続けている注目すべき企業があります。グループウエア開発大手のサイボウズです。

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