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“情弱ビジネス”とは言わせない チャージスポット運営のINFORICHが「市場価格の2倍」で買収へ……妥当性はどこにある?(4/4 ページ)

モバイルバッテリーのシェアリングサービス「チャージスポット」を展開するINFORICHが、米投資ファンドのベインキャピタルと共同で総額約500億円のMBO(経営陣による買収)を実施した。彼らがインフォリッチの価値を500億円と評価した勝算はどこにあるのだろうか。

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正論だから儲かるわけではない

 「モバイルバッテリーなど、自分で用意すればいい」という正論が、必ずしも市場の勝利を意味しないのが経済の面白さである。

 市場は、人間の理想像ではなく、弱さや不注意、そして「面倒くさがり」という真実の姿にこそ、巨額の資金を投じる。

 今後は、スマートフォンの省電力化や新型バッテリーの登場といった技術的リスクが懸念されるが、同時にAIを搭載したモバイルデバイスのように電力消費を加速させうる新しいテクノロジーの普及も予測されている。

 人間の注意力がますます分散し、デジタルデバイスへの依存が強まる未来において、チャージスポットが構築した「接続のバックアップ」というネットワークは、もはや生活の景色の一部として溶け込んでいく可能性がある。

 創業から上場、そして非公開化という第3のステージを選んだインフォリッチ。500億円というMBOが妥当であったかどうかは、数年後に世界中の街角で「チャージスポット」がどれだけ当たり前の存在になっているかによって証明されるだろう。

 不完全な私たちが、不完全なままに活動できる社会。その矛盾を飲み込んで成長するようなビジネスに、まだ見ぬ巨大な市場が潜んでいるかもしれない。

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