生成AIで「想像通り」の画像が作れない! 簡単に修正の精度を高める2つのテクニック:その悩み、生成AIが解決(3/3 ページ)
Q.AIで作った画像を追加指示で修正しようとすると、意図した通りにならなかったり、無関係な箇所まで変更されたりします。思い通りに修正するコツは?
色や形状変更をするなら「ベクター化」が近道
イラストや図解の場合、特定のパーツの色や形状だけを変えたいケースも多い。例えば、Geminiの画像生成モデル「Nano Banana Pro」は、簡単な指示で高精度な図解を作成できることで近年人気だが、細かい部分で「ちょっと惜しい」出力がされるケースもある。編集可能な状態にできれば、図解の活用範囲も大きく広がるだろう。
そのための近道が、出力された画像をSVG形式などのベクター形式に変換する方法だ。AIで生成した画像は、多くの場合PNGやJPEGで出力される。これは、色のついた点(ピクセル)の集まりとして画像を記録する「ラスター」と呼ばれる形式で、特定パーツだけをきれいに編集するのが難しい。
一方で、画像を線や図形の情報として扱う「ベクター」形式に変換すると、パーツ単位で色や形を編集しやすくなる。ベクター画像の代表的なファイル形式がSVGだ。
例えば「Vectorizer.AI」は、Webブラウザ上でPNGやJPEGの画像をSVG形式に変換できるサービスだ。画像をアップロードするだけで手軽に利用できる。月額1399円の有料アプリだが、精度が高く、変換時の細かい設定も行えるのが強みだ。
変換後の画像は、ベクター画像に対応したツールで編集できる。今回は、Geminiで作成した図解を変換し、無料のデザインアプリ「Affinity」で開いてみた。背景の枠や矢印、人物アイコンといったパーツごとに分割されていることが分かる。
この図解では中央に右方向の矢印が入っているが、順番や時系列を示す図ではないため不自然だ。そこで、矢印を削除して代わりに長方形の帯を追加。さらに、上段の背景色も変更した。
ベクター化の利点は、追加指示のように「AIにうまく伝わるか」を気にする必要がなく、見たままの状態を直接編集できる点にある。図解やイラストの配色やレイアウトを自分でコントロールしたい場面では、特に効果的な手段だ。
なお、ベクター変換を無料で行いたい場合は、オープンソースの「VTracer」などの無料ツールもある。Vectorizer.AIほどの精度や設定の柔軟さはないものの、オンライン版のアプリは登録不要ですぐに利用できる。
AI画像ツールの精度が上がり、出力後の追加指示による修正も行いやすくなった。それでも、テキストの指示だけで全ての意図を伝えるのは限界がある。一見、遠回りに思えても、今回紹介したテクニックを使って確実な修正を目指すほうが狙い通りの仕上がりに早くたどり着けるはずだ。
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