インタビュー
「転勤に最大100万円」それでもなぜ解決しない? 企業が制度を見直す理由(1/5 ページ)
転勤一時金の拡充が進む中、大手企業でも「金額だけでは社員の納得感は得られない」という課題が浮上。サントリーHDや東京海上日動の制度改革を通じ、柔軟な転勤制度の必要性を探る。
転勤に伴う一時金や手当を拡充する企業が相次いでいる。2025年7月、大成建設は転勤一時金として、最大100万円の支給を始めた。移動距離や帯同家族の有無に応じて、5万〜100万円が変動する仕組みだ。2026年1月には、住友重機械工業も国内転勤者に一律50万円の支給を新設した。
こうした動きの背景には、転勤を取り巻く厳しい現実がある。2024年にパーソル総合研究所が実施した調査によると、転勤がある企業への応募・入社を避ける人は、新卒・中途ともに約半数を占め、転勤の受諾条件でも「毎月の手当が十分に支給される」(49.0%)が最多となった。
同調査では、求職者にとって「転勤がないこと」は「給与が20%高いこと」よりも応募意向への影響が大きいという結果が出たほか、「不本意な転勤を受け入れるくらいなら会社を辞める」と考えている人は37.7%に上った。
特に、20代男性や20〜40代の女性、人事評価の高い層で離職意向が高く、転勤は採用と人材定着の両面でリスクになっていることがうかがえる。
対応策として、転勤一時金を支給する動きが広がっているが、手当の充実だけで社員の納得感が得られるとは限らない。では、どのような仕組みが必要なのか。転勤支援を含む人事制度の改革を進める、サントリーホールディングス(HD)と東京海上日動に話を聞いた。
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