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大幅赤字→創業者復帰→業績が回復 “290円ラーメン”の呪縛にずっと苦しんでいた「幸楽苑」に何が起きているのか(3/4 ページ)
「290円」という低価格で支持を集めた幸楽苑は、一時期業績が悪化したものの、社長の交代によって復活した。同社のこれまでを振り返る。
コロナ禍で苦戦、ロードサイドにもかかわらず伸び悩んだ
店舗のスクラップ&ビルドで2019年3月期は16億円の黒字となったものの、2019年度は台風による郡山工場の操業停止による影響もあり、さらに翌年度以降はコロナ禍の影響を受け、赤字が一時は20億円に膨らんだ。この間にグループ店舗数は100店舗以上も減少している。
外食産業は、コロナ禍で都市部の店舗が苦戦した。一方、ロードサイドの業態は比較的堅調に推移したため、客数減少からの回復が早い傾向が見られる。一方、幸楽苑はこの傾向から外れた。
当時、ロードサイドでは家系ラーメンの町田商店が勢力を伸ばしており、町中華メニューを中心とする幸楽苑は麺類のユニークな特徴が見られず、集客力で劣っていたと筆者は考えている。サイドメニューの種類も不十分だった。加えて、当初は低価格を目当てとする客も多かったため、290円ラーメンの廃止や段階的な値上げが客離れをもたらしたと考えられる。
傳氏の復帰後、業績は回復基調
経営陣に関しては、傳氏の息子・昇氏が2018年に社長に就任。その後、傳氏は会長を退き相談役となった。しかし、「当社の発展のために創業者が復帰することが最善と判断」として2023年6月に傳氏が再度、社長に就任している。
傳氏の社長復帰後、業績回復のペースが早まった。
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