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たった2年で売上高「230億→1000億円」 ダイキン「必要以上に冷やしすぎない」データセンター攻略の秘策特集「AI革命、日本企業の勝ち筋」(2/4 ページ)

画像や動画の生成、自動運転、ロボティクス分野での活用など、より高度な処理が可能になる裏で、それを動かすチップやデータセンターの在り方が大きく変化している。データセンターの冷却技術が転換点を迎える今、M&Aを重ねてニーズの高い技術を獲得し、データセンター冷却で存在感を高めているのがダイキン工業だ。

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全方位冷やせる 段階的なM&A戦略でダイキンが得た強み

 こうした変化の中で、ダイキンは独自のポジションを築こうとしている。

 同社の強みは「大空間冷却」「サーバ冷却」「チップ直接冷却」(液冷却)の3領域を全て提供できる体制を構築している点にある。従来は空間全体を冷やす空調が中心だったが、データセンターの進化に合わせ、必要な技術を段階的に取り込んできた。

 背景にあるのが積極的なM&A戦略だ。米グループ企業のDaikin Applied Americasを通じて、データセンターの変化、顧客ニーズを捉えたM&Aを実施してきた。

 2023年にはデータセンター全体を冷やす大空間向けエアーハンドリング技術に強みを持つ米Alliance Air Productsを含む2社を、約300億円で買収した。

 そして2025年、サーバを積んだラックを個別に冷却する技術を持つ米Dynamic Data Centers Solutions(DDCS)、チップを冷却液で冷やす技術を持つ米新興企業のChilldyneを買収し、データセンター冷却を統合的に支援する体制を整えた。

参考:空調のダイキンが“液冷”も──AIデータセンターを丸ごと冷やす事業戦略とは?

 これにより、ダイキン1社との契約で、顧客がデータセンター全体の冷却を設計・最適化できる状態になった。


「大空間冷却」「サーバ冷却」「チップ直接冷却」(液冷却)の3領域を全て提供できる点がダイキンの強みに(ダイキン工業提供)

 冷却方式については、2030年時点でも「空冷(空気による冷却)7割・液冷3割」と予測する。引き続き空冷はデータセンターのベースとなる設備であり、高度なAI処理では液冷の比率が高まるという考えだ。

 同社は、北米のデータセンター冷却市場が2025年から2030年にかけて約2.5倍に拡大し、2.7兆円規模に達すると試算する。2025年時点で約1.1兆円の市場に対し、同社の売り上げは約1000億円となった。


北米データセンタ冷却市場の推移とダイキンの推定(ダイキン工業提供)

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