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たった2年で売上高「230億→1000億円」 ダイキン「必要以上に冷やしすぎない」データセンター攻略の秘策:特集「AI革命、日本企業の勝ち筋」(4/4 ページ)
画像や動画の生成、自動運転、ロボティクス分野での活用など、より高度な処理が可能になる裏で、それを動かすチップやデータセンターの在り方が大きく変化している。データセンターの冷却技術が転換点を迎える今、M&Aを重ねてニーズの高い技術を獲得し、データセンター冷却で存在感を高めているのがダイキン工業だ。
市場の中心で、常に変化に対応する
ダイキンはこれまで、生成AI市場の中心を担う北米エリアでのビジネス展開を強化してきた。
「北米には最先端のデータセンターが集まっています。現地で事業を展開し、ノウハウや技術を吸い上げ、日本や欧州といった世界の市場に横展開していく──。これをいかに本社主導で進められるかが非常に重要だと感じています」(施さん)
生成AIの使われ方に応じて、データセンターの在り方も日々変化する。例えば、これまで主流だった郊外型に加え、自動運転やロボティクスなどリアルタイム処理を要する用途では、都市部に小型データセンターを設置するニーズが高まる可能性もある。
その場合、限られたスペースや電力、水資源の中で、いかに冷却を実現するかが新たな課題となる。ダイキンは、これまでのM&Aの実績やデータセンターに関する知見、そして新たに得たコネクションを武器に、変化に対応していく方針だ。
生成AIの競争は、アプリケーション層だけでなく、インフラ層でも激化している。技術の進化に伴い、インフラ技術に求められる要件も日々変化するだろう。ダイキンが実践する、市場の最先端で現場に足を運び、変化を追い続けるスタイルは、生成AI時代に日本企業が勝ち筋を見いだす鍵となるのかもしれない。
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