2015年7月27日以前の記事
検索
連載

なぜ、蒙古タンメン中本のカップ麺は、「茶」「牛乳」より売れてるのか 「セブンプレミアム」一番人気を維持する商品力に迫る(5/5 ページ)

セブンプレミアムの一番人気商品は蒙古タンメン中本のカップ麺だ。牛乳やジャスミン茶を上回る人気の秘密は何なのか?

Share
Tweet
LINE
Hatena
-
前のページへ |       

実店舗に来店するきっかけにもなり、アレンジレシピも豊富

 カップ麺で商品のおいしさを知った客は、継続してこのカップ麺を買うようになり、実店舗への興味を持つようになります。実際、カップ麺が実店舗への来店を促す入口商品となり、実店舗への新規顧客も増えているそうです。そして、店に足を運んで食べた客がリピーターとなり、通うのが難しくなるとセブン-イレブンでカップ麺を購入するという良い循環が生まれています。

 また、このカップ麺にはたくさんのアレンジレシピがあるのが特徴です。


アレンジレシピも豊富(出典:セブンプレミアムの公式Webサイト)

 アレンジレシピが多数存在するとクチコミも広がりやすくなり、商品の人気は一気に高まります。チーズをトッピングしたものや、カルボナーラ風まで、さまざまなアレンジができる商品だったことも、幅広い客層に広がり売り上げが伸びた一因です。

年間10億円以上の商品が、315種類

 2024年度の年間売り上げが10億円以上のセブンプレミアム商品は315アイテムあり、そのうちカップ麺などの加工食品・雑貨は24アイテムでした。


年間販売金額が10億円を超える商品も多数(出典:セブン&アイのコーポレートアウトライン)

 セブンプレミアムの年間売上高は2024年度に初めて1兆5000億円を超え、2025年度は1兆5500億円を目指しています。

 3500アイテム以上に拡大しているセブンプレミアム。1アイテム当たり4億円強の売り上げとなる計算であり、一小売業の作るPB商品の単品の売り上げとしてはかなりの大きさです。


カップ麺が食べられる頻度(出典:日本即席食品工業協会調査資料)

 日本即席食品工業協会が実施した即席麺の摂取・購入状況および意識調査によると、カップ麺を月に1回以上食べる人は半数以上に上ることが分かっています。年代別では、意外にも50代〜70代の頻度が高く、特に50代男性では66.4%の人が月に1回以上カップ麺を食べると回答しています。

 このように、幅広い層に支持されるカップ麺という商品特性、そしてリピーターが後を絶たない名店による監修。それを日本一の店舗数を誇るセブン-イレブン店頭に陳列し、グループ店舗でも販売。そして、よりおいしい商品になるように工夫する開発力。

 こうしたプロセスを経ているからこそ、蒙古タンメン中本のカップ麺はセブンプレミアム不動のトップ商品になったのです。

 ロングセラー商品を開発する際のヒントが詰まったこのカップ麺。日本の企業がモデルにする価値は大いにありそうです。

著者プロフィール

岩崎 剛幸(いわさき たけゆき)

ムガマエ株式会社 代表取締役社長/経営コンサルタント

1969年、静岡市生まれ。船井総合研究所にて28年間、上席コンサルタントとして従事したのち、同社創業。流通小売・サービス業界のコンサルティングのスペシャリスト。「面白い会社をつくる」をコンセプトに各業界でNo.1の成長率を誇る新業態店や専門店を数多く輩出させている。街歩きと店舗視察による消費トレンド分析と予測に定評があり、最近ではテレビ、ラジオ、新聞、雑誌でのコメンテーターとしての出演も数多い。直近では著書『図解入門業界研究 最新 アパレル業界の動向とカラクリがよ〜くわかる本[第5版]』を刊行した。

岩崎剛幸の変転自在の仕事術


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る