「ランチ1000円超え」の逆張り 社食回帰が進む理由(3/3 ページ)
「第3の賃上げ」といわれる企業の福利厚生の拡充。都心では1千円超えランチも当たり前となる外食価格高騰のなか、社員食堂回帰に注目したい。
東京・西麻布「エンゾパステリア」などで料理長を務めたイタリアンシェフ、佐野昌之氏(51)が総料理長。都内2カ所のセントラルキッチンで調理した昼食を1日約2千食、首都圏の社食に配送しているボンディッシュ(東京都千代田区)は8年前、キッチンレス社食に参入した草分けだ。令和2年で5カ所だったが、現在は過去最高の44カ所に広がっている。
オフィスの設備や広さに応じて提供形態をカスタマイズでき、社食設置をあきらめていた企業のニーズをとらえた。「多様な部署から人が集まる社食にはコミュニケーションのハブの役割があり、人材採用においても強みになると企業側も期待している。制度改正も追い風になった」と広報の石川美佑(みゆ)さん(29)。
今月1日から国の通達により、従業員への食事支給の所得税非課税限度額が1人あたり月額7500円(改正前3500円)に引き上げられた。自己負担率50%以上が条件だ。「例えば1千円のランチに企業が半額補助すると500円で食べられます。従来の非課税枠で利用できる上限は月7回まででしたが、今月からは月15回。従業員が約2倍の補助を受けられる制度になりました」と石川さん。
利用頻度が上がれば飽きない工夫はより重要。同社では定食、カレー、麵類、丼それぞれ40種類を用意し、約2カ月間メニューが重複しない構成だ。各社食へは自家焙煎工場から1日8500杯分のコーヒー豆も届けており、チーズケーキやパンとともに昼食以外の活用も促している。
男性社会だった昔の社食メニューは糖・塩・脂のがっつり系が多く、意図的に避ける女子もいた。野菜のおかずがうれしい今時の社食が女性活躍の反映にも見えて、しみじみと味わう。(重松明子)
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