やっぱり、すぐ辞める新人は世の中をナメているのか 「倍速退社」の背景にある企業の病:スピン経済の歩き方(2/6 ページ)
4月の入社後、すぐに退職代行サービスを利用して会社を辞める若者がいる。「そんな人は、ロクな大人にならない」と言いたくもなるだろうが、原因は若者だけにあるわけではなく……。
会社側にも原因がある
新入社員がサクッと会社を辞めてしまうニュースを聞くと、どうしてもわれわれは全ての原因が若者側にあると考えがちだ。かつて自分も若者だったことを忘れ、若者というのは根気がなくてすぐに困難から逃げ出すとか、先々のことも考えずに愚かな行動を取ると一方的に決めつけてしまう。
そういう大人たちの「カチカチの固定観念」が、この問題をどんどん悪化させている。
入社した若者がすぐに会社に見切りをつけて退社してしまうのは、もちろんその若者に問題があるケースもある。しかし、冷静に考えてみれば、簡単に見切りをつけられてしまう会社側にもかなり問題があるはずだ。そういう“不都合な真実”から目を背けて、「最近の若者は根気がない」と根性論を唱え続けてきた結果が「倍速退社」を引き起こしている部分もあるのだ。
「はあ? バッカじゃねえの! 会社側は筆記試験だけではなく、何度も何度も面接を繰り返して、多くの時間と労力を割いて採用しているのに、それを簡単に裏切るなんて人として100%、新入社員に非があるに決まってんだろ」というお叱りが360度から聞こえてきそうだが、そうした感情論はいったん脇に置いて、日本企業の人材採用スタイルを客観的に俯瞰(ふかん)してみると、「そりゃ新人がサクサク辞めていくわな」という結論にならざるを得ない。
若者に限らず、採用した人材がサクサク辞めてしまう最大の原因は「採用ミスマッチ」にある。これは分かりやすく言えば、企業側・採用された側の双方が「あれ? なんか聞いていた話と違うな」とか、「あれ、なんか想像と違うかも」と期待が裏切られてしまうことだ。
この「採用ミスマッチ」が日本企業には非常に多い。なぜかというと、選考方法が「時代遅れ」だからだ。世界のさまざまな調査で「最も精度が低い」という結果が出ている、前近代的な人材採用に執着している。
それは「面接試験」だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物
「いまの時代、7割は課長になれない」と言われているが、ビジネスパーソンはどのように対応すればいいのか。リクルートでフェローを務められ、その後、中学校の校長を務められた藤原和博さんに聞いた。
富士そば「外国人観光客お断り」は悪なのか 立ち食いそば騒動が問いかけた現実
庶民の味方である立ち食いそばに、外国人観光客が押し寄せる現象が起きている。外国人観光客お断りを示す店舗もあるが、「そば」が本当の意味でも世界に愛される日本食になるためにできることとは。
なぜ大阪と浅草でニュースが“逆”になるのか 中国人観光客報道の舞台裏
中国政府による「日本観光自粛」の影響が、報道するメディアによって真逆の内容になっている。なぜこのような事態が起きているのかというと……。
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
