「目標だけが降ってくる」職場で、なぜ人は育たないのか(1/3 ページ)
「目標は高い。プレッシャーもある。でも、なぜか現場が動かない。新人も育たない。挑戦も起きない。」こういう組織には、ある共通点があります。
齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。
「目標は高い。プレッシャーもある。でも、なぜか現場が動かない。新人も育たない。挑戦も起きない。」こういう組織には、ある共通点があります。
それは、目標だけが降ってきて、決める人が見えないことです。言い換えると、曖昧性の壁が組織の中心に居座っている状態です。
ここで多くのリーダーが誤解します。「現場が主体性を持っていない「もっと当事者意識を出せ」。しかし、本質は逆です。主体性が出ないのではなく、主体性を出すほど危険な構造になっているのです。
目標だけが降る組織で起きる“静かな破壊”
目標だけが降る。ところが――
- 最終判断者が見えない
- 判断基準が共有されていない
- 意思決定の場が曖昧
- 昨日の正解が、今日の地雷になる
この状態で現場は何を学ぶか。「自分で決めると外す」「外すと責められる」「だから、確認してから動く」。結果、組織全体が“確認待ち”になります。
そして新人育成は、ここで詰みます。新人は、判断の軸がないところでは成長できません。仕事は増えるのに、学びが増えない。挑戦すると危険だから、挑戦しない。“失敗しないための仕事”だけが増えていきます。
この状態は、泥船診断でいえば、停滞(泥船)の典型的な景色です。外から見ると回っている。でも、内側は沈んでいく。疲労と諦めが、積み上がっていきます。
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