コラム
なぜ「S評価でも給料は同じ」なのか 若手の転職理由で3位に急浮上した背景(3/5 ページ)
若手社員の間で「成果が正当に評価されない」という不満が拡大している。転職理由でも上位に浮上する中、その背景にはタイパ志向や評価制度の不透明さ、企業側の構造的課題がある。企業は何を見直すべきか。
「褒めても叱れない」という管理職のジレンマ
20代の不満が高まる背景には、企業側の構造的な問題もある。その一つが、「管理職によるフィードバックの機能不全」だ。
「ハラスメントを恐れて厳しいフィードバックができない管理職が増えている。以前なら『ここが足りない』と率直に伝えることで、評価の理由が本人にも伝わっていた。今は3つ褒めて、ようやく1つ指摘できるような状態だ」と、桜井氏は説明する。
褒められているのに評価が上がらない、という矛盾を感じる若手が多く、「なぜ評価されないのか分からない」という困惑につながっている。さらに、人によっては褒められること自体をプレッシャーに感じるケースもあり、フィードバック自体を控える管理職も少なくない。
桜井氏は「『評価されない』という言葉ではあるが、実態としては『評価が分からない』『伝えられていない』という側面も大きい」と説明する。
加えて、SNSネイティブ世代特有の事情もある。20代は小中学生のころからSNSを通じて、互いに承認し合う環境で育っており、仕事の成果に対しても「承認」を求める傾向が強い。この世代にとって、評価の不透明さは特にストレスになりやすいようだ。
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