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なぜコストコは圧倒的な成長を続けられるのか? 「安売り」だけじゃない人気のカラクリ(3/4 ページ)

小売業の中でも圧倒的な成長を続けるコストコ。その裏側を専門家が解説する。

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単価を引き上げるだけでなく、会員価値を向上

 まず単価です。コストコは大容量とまとめ買いを前提とした商品設計により、1回の購買単価を引き上げています。次に頻度です。会員制度と店舗設計により「定期的に訪れる理由」をつくっています。そして継続率は約90%という高水準を維持しています。

 では、このLTV向上は何によって実現されているのでしょうか。

 従来、コストコの強みとして語られてきたのは「低価格」「大容量」「高品質なPB」といった商品起点の価値でした。これらは現在も重要な要素です。しかし近年、そこに明確に新しい価値が加わっています。

 それが「体験の最適化」です。コストコは今、「安いから行く場所」から「行きたくなる場所」へと変化しています。

 具体例を見てみましょう。

 まず、上位会員向けの優先入店制度です。エグゼクティブ会員には一般会員より早く入店できる時間帯が提供され、混雑を避けた購買体験が可能となっています。これは単なる特典ではなく、来店頻度を高めるための設計です。

 次に、フードコートの会員限定化や会員チェックの厳格化です。これにより非会員の利用を制限し、店舗内の体験密度を高めています。その結果「会員であることの価値」が強化され、継続率の向上につながっています。

 レジ体験の改善も進んでいます。レジ待ちをしている顧客のカートにある商品を、従業員が事前にスキャンするというオペレーションで待ち時間を大幅に短縮。長いときには20分かかると言われていたレジ待ちが8秒になる可能性があると同社のCFOは主張しています。

 小売において「並ばない」という体験は、それ自体が強い競争優位性になります。

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