なぜ「串カツ田中」は社名を変えるのか? “脱・串カツ屋”で挑む1000店舗への成長戦略(2/3 ページ)
串カツ田中ホールディングスが3月1日、「ユニシアホールディングス」へと社名を変更した。串カツの枠を超えて1000店舗を目指す同社の成長と近年の多角化戦略を追っていく。
ファミリー層を取り込んで成功
宅配ピザチェーン首位「ピザーラ」のフォーシーズが展開する、競合の「串かつでんがな」も2008年から東京を起点に勢力を広げている。現在、串かつでんがなは約50店舗であるのに対し、串カツ田中は約350店舗を展開する。
串カツ田中の成功要因は、串カツ業態で先行したことや低価格であること、チェーンとしての安心感などが考えられる。
比較的客層が広い点も特徴だ。ノンアルコールで串カツだけを楽しむ若年層も多く、週末は子連れのファミリー客でにぎわう。そのため、居酒屋業態が出店しにくい住宅街にも進出している。
串カツ田中は2018年6月に、ほぼ全店で禁煙化を実施したことで、ファミリー層が増えた。
客層に占める「家族」の割合は、禁煙化前である2018年5月の14%から2019年度には24%に拡大。一方「会社員・男性」は29%から23%に減少した。2025年度の実績では「家族」が約38%を占めるのに対し、「会社員・男性」は約14%しかいない。
席でたこ焼きを作れるセットなど子どもも楽しめるメニューや、ソフトクリームといったデザートも充実させている。男性客よりもファミリー層を重視する姿勢は酒類にも現れており、定番のラガーや瓶ビールはなく、エールビールを提供している。串かつでんがなのように、大サイズのドリンクは展開していない。
店舗の構造は居酒屋業態としては珍しく、入口側が全面ガラス張りになっている。店内の様子がよく見えるようにすることで、安心して入店してもらうためだ。
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