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「金麦」「本麒麟」「クリアアサヒ」が第3のビール→ビールに「昇格」へ……物価高でも各社が「第3のビール」を切り捨て始めたワケ(1/3 ページ)

サントリー「金麦」を筆頭に、これまで格安だった第3のビールを「ビール」へと昇格させる動きが進んでいる。背景には何があるのか。

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著者プロフィール

山口伸

経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_


 キリンビールは10月以降、第3のビールに該当する「本麒麟」の麦芽比率を引き上げ、ビールとして販売する。サントリーも「金麦」ブランドで展開する飲料をビール化。アサヒビールも「クリアアサヒ」をビール化する予定だ。

 背景にあるのが、10月に予定されているビール系飲料の税率見直しだ。現在はビールと発泡酒で税率が異なるが、酒税改正によって一本化される。ビールと発泡酒の価格差が縮まることから、各社はビール化に踏み切る構図だ。


サントリーは「金麦」をビール化する(編集部撮影)

 デフレ時代に飲料各社は酒税を回避しビールを安く提供するため、発泡酒や第3のビールなどを生み出してきた。国と飲料メーカー間の裁判に発展したこともある。だが税率の一本化により、両者の駆け引きに終止符が打たれることになる。

そもそも「ビール」「発泡酒」「第3のビール」の違いとは?

 ビール系飲料といえば「ビール」「発泡酒」「第3のビール(新ジャンル)」の3種類が知られている。第3のビールは2023年10月の税率改定で「発泡酒(2)」に改定されたが、分かりやすいよう本記事では第3のビールと表現する。

 ビール系飲料は大麦の種子を発芽させ、糖化酵素を活性化させた「麦芽」を原料とする。原料中に含まれる麦芽の重量が50%以上で副原料を最低限に抑えたものが「ビール」だ。

 「発泡酒」は麦芽の使用比率が50%未満であり、多くの商品は25%未満に抑えている。

 「第3のビール」には発泡酒にスピリッツを加えたものや、麦芽を使わずに大豆を発酵させたものなどがある。2023年10月の税率改定で前者は「発泡酒(2)」、後者は「発泡酒(3)」となった。

 発泡酒や第3のビールは麦芽の量が少ないため、ビールらしいコクや旨味が弱い一方、軽い口当たりが特徴的だ。

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