管理職はなぜ「罰ゲーム」になるのか “仕事量”だけでは説明できない理由(1/5 ページ)
管理職の「罰ゲーム化」が進む中、やりがいや疲弊感を左右するのは本人の能力だけではなかった。リクルートマネジメントソリューションズの調査から、部下の支援行動とその認識が大きく影響している実態が見えてきた。
管理職の「罰ゲーム化」が叫ばれて久しい。業務量は増える一方、部下の育成も求められ、後任も見当たらない。やりがいを感じる余裕すらないという声も聞こえてくる。
こうした課題に対して、管理職自身の負担軽減や能力開発に目が向きがちだ。だが、リクルートマネジメントソリューションズは別の可能性を示唆する。管理職のやりがいや成果実感は「メンバーをどう認識しているか」にも左右されるというのだ。罰ゲーム化を解消するカギは、管理職自身ではなくチーム側にあるのかもしれない。
管理職の負担増が止まらない状況に対し、研修や1on1といった支援策が講じられてきたが、それ自体が多忙な管理職をさらに忙しくするという矛盾も指摘される。
実際、業務量の増加を感じている管理職は52.5%、後任者の不在を課題に挙げる管理職も56.2%に達し(パーソル総合研究所、2019年)、「管理職になりたくない」と答えた一般社員は77%を超えた(日本能率協会マネジメントセンター、2023年)。「罰ゲーム化」という表現が広がるのも無理はない。
こうした中、リクルートマネジメントソリューションズは2025年9月、従業員300人以上の企業に勤務する、部下を持つ課長相当の管理職を対象に調査を実施した。分析対象は430人。その結果からは、管理職の複雑な内面が浮かび上がっている。
約60%が仕事の意義を感じているが、「こんな仕事、もうやめたい」「心身ともに疲れはてた」と答えた管理職も40〜50%に上った。やりがいと疲弊感が同居している状態だ。
マネジメント業務の中でも、やりがいの感じ方には差がある。メンバー育成や業績評価には7割以上がやりがいを感じている一方で、経営トップ層との連携や社外の人脈づくりといった新しい取り組みには、やりがいを感じにくい。日々のチーム運営に追われ、視野を広げる余裕がない現状がうかがえる。
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